映画と私のすてきな時間-『スター・ウォーズ(Star Wars)』 | 映画の夢手箱

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 映画の鑑賞記録です。基本的にネタバレ有り。

 1か月余り、ある目的のために「映画断ち」をしていたのですが、イヤー、辛かった。

 辛すぎて、「アニメはセーフなんやで…。」という謎ルールで『進撃の巨人』第2期と『NARUTO -ナルト-』第2部の配信動画はひっそり観ていました…って、全然断たれてないやん!80

 まぁ、さして意味のなかった禁画期間も終了したことだし、今月はぜひとも行ってみたい場所があります。

 それは、福岡市博多区の上川端商店街。

 何と、7月1日から『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』の飾り山笠が鎮座ましましているのです!



 福岡市は毎年7月1日から15日にかけて、700年以上の伝統のある祭り「博多祇園山笠」に沸き立ちます。

 昨年12月1日には同山笠などの「山・鉾・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録されたので、今年の盛り上がりはひとしおでしょう。

 この祭りには「七流(しちながれ)」と呼ばれる7組のグループがタイムを競う、言わばタイムレースのような側面もあるので、人が担いで街中を走る「舁(か)き山笠」は架線に触れないよう高さ3mほどに設定されています。

 が、見せてなんぼの「飾り山笠」は各所に据えられてその威容を競うもの。

 ドーンとビッグサイズで観る者を驚かせます。

 山笠の前面は「表」、後ろは「見送り」といわれ、飾り山笠の表には合戦や武者もの、見送りにはテレビや童話などを題材にした拵えが飾り付けられます。

 そのようなわけで『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』は見送りの方に飾られており、表には『決戦倶利伽羅峠(ケッセンクリカラトウゲ)』が飾られています。



 仕事で行けませんでしたが、7月2日(日)には映画イベントも行われた模様です。

 本日の読売新聞から記事を引用しましょう。


>>引用開始<<

「スター・ウォーズ」の飾り山…博多祇園山笠

 福岡市内で始まった博多祇園山笠で、映画「スター・ウォーズ」をテーマにした飾り山が博多区の上川端商店街にお目見えし、2日、記念イベントが行われた。

 「走る飾り山笠」として知られる上川端通の見送り(裏)で、標題は12月に公開予定の新作と同じ「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」。

 高さ13メートルで、登場人物のカイロ・レンやレイのほか、「C―3PO」「R2―D2」などファンになじみのキャラクターを精巧に再現した。

 イベントには映画のキャラクターも現れ、完成を祝った。

 上川端商店街振興組合の武内照臣理事長(72)は

「世界的に有名な作品を山に飾ることができて大変うれしい。国内外の多くの人に見てもらいたい」

 と話していた。

 上川端通の飾り山は、12日の追い山ならし、15日の追い山にも登場する。

>>引用終了<<


 イベントに行けなかったのは残念だなァー!

 

 1か月前から予告してくれれば有休取ったのにねぇ!




 ところで、『スター・ウォーズ(Star Wars)』に関して、わたしには忘れられない思い出があります。

 ジョージ・ルーカス監督によって撮られた記念すべきシリーズ第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の公開年は1977年。

 当時、私は小学生でした。

 周囲はもう『スター・ウォーズ(Star Wars)』の話で持ち切り!

 昭和の時代は現在よりも娯楽のコンテンツが少なく、何かが当たると国中の人がこぞってそれに夢中になったものでした。

 当時、どれほどみんながこの映画に夢中になっていたか。

 多岐に及ぶ種類の娯楽や情報を、毎日自由に得られる今の人にその雰囲気をリアルに伝えるのは難しいでしょう。

 たしか私が通っていた小学校では、文部省(現在の文部科学省)推薦の映画(『赤毛のアン』など)についてはチケットが配られ、それらは友達と一緒に観に行ってもよいが、それら以外のものについては保護者同伴とする決まりがあったように思います。

 友達は皆、親に連れて行ってもらって映画館でこの映画を観ていました。

 ある日の学習塾でも、みんなは興奮して映画の話をしていました。

 ある男子が私に感想を求めてきたので、まだ観ていないと気後れしながら答えました。

 すると、彼は心底びっくりしたように、

「まだ観ちょらんとや? 恵まれちょらんちゃねぇ…!」

 と言ったのです。

 彼は意地悪で言ったのではないのです。

 この映画をまだ観ていない子がいるなんて、と驚いて、憐憫の情さえ抱きながら私に同情して「恵まれていないんだね。」と素直に発言したのです。

 私はショックを受け、帰宅して夕飯の席で父にこの話をしました。

 すると、父は大笑いしました。

「恵まれちょらん! 恵まれちょらん!」

 と、かなりそのツッコミがウケたらしく、何度も繰り返しては腹の皮がよじれるほど笑いました。

 翌日、すぐ、念願の映画『スター・ウォーズ(Star Wars)』を観に連れていってくれました。

 父は中小企業の社長で、週末はおろか、祝日や正月も休みがないほど忙しく働いている人でしたから、それもあってなかなか映画に連れていってくれとは言い出せなかったのですが、この時は素早かった。

 そして、父と一緒に観たこの映画は、夢のように素晴らしかった。

 銀河を旅する異星人たちが集う分岐点のような場所、クレーターのような狭い場所を飛行艇で素早くすり抜けていくカメラアングル。

 今でこそ、あたかも自分がコクピットにいて操縦しているかのように見せるこの撮り方は当たり前のようになっていますが、当時のわたしの目には非常に斬新なものと映り、興奮しました。

 「R2―D2」が大好きになり、それから、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)に夢中になりました。

 昔のわたしは主人公よりも、ちょっとクールなサブ・キャラクターに熱を上げるタイプだったのです。

 西部劇を見ても、ジョン・ウェインよりカーク・ダグラスに夢中でしたからね!

 映画を観終わった後、映写室を出ると、小さなフロアでたくさんの映画グッズが売られていました。

 何と、父は、「どれでも好きな物を好きなだけ買いなさい。」と言ってくれたのです。

 ドキドキしながら選んだのは…、「R2―D2」などが写った数枚の絵ハガキと、プラスチック製の下敷きでした。

 買った物を塾で見せびらかしはしませんでしたが、「わたしは恵まれている!」と、言いしれぬ安心感に包まれて幸福でした。



 まっ、そうは言っても子供というものは物の価値がわからないもので、今ではそれらのグッズは一つも手元に残っていないのですがね!

 でも、思い出はプライスレス、いつまでも胸に宿って心を温めてくれます。

 そして、映画の記憶も失われることはありません。

 大好きな映画を鑑賞するとき、わたしたちは皆、「恵まれた子」なんですね。;)

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
http://starwars.disney.co.jp/movie/lastjedi.html