石井裕也監督作品。


安藤ゆきさんのコミックの実写映画です。

主演の細田佳央太、ヒロインの関水渚さんともに、オーディションで選ばれたほぼ新人さんだそうで。
この2人がすごく良かったです。
初々しくて、芝居がスレてないというか。

その感じが、不器用に実直に生きる町田くんと
閉ざしていた心を町田くんに溶かされていく猪原さんの役柄にぴったりで。

特に猪原さんのイライラ具合は最高。笑
無意識のうちに、凶悪なほどに乙女心をもて遊ぶ町田くんとのやりとりを、ニヤニヤしながら観ちゃいました。

脇を固めるキャストが豪華で。
佐藤浩市さん、松嶋菜々子さん、戸田恵梨香さん
そして前田敦子さん、岩田剛典さん、高畑充希さん、池松壮亮さん、太賀さんなどなど、主役級がズラリと名を連ねて新人2人をサポート。

特に前田敦子さん。
女子高生役で出てきた瞬間「え」と思いましたが、達観して冷めた女子高生のあの感じは、前田さんがやるからこその輝きを放ってました。笑

途中で何だかファンタジーっぽいことになっちゃうのですが
僕としてはやめて欲しかったですね。
現実と空想が混ざるよりは、現実の町田くんに幸せが訪れて欲しかったので。

優しくすれば優しくされる。
意地悪すれば意地悪される。
↑これは僕の勝手な持論。

べらぼうに人に優しい町田くん。
自分より他人を優先する町田くん。
でも、猪原さんと出会い
恋心を知り
全ての人に平等に優しくはできないと知った時…。

せつなくも暖かい映画でした。
僕は好きです。