アカデミー賞・ゴールデングローブ賞、ダブル作品賞受賞!


『グリーンブック』
1962年。クラブの用心棒だったトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、勤務先のクラブが改装になる。
その間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のツアーの運転手をすることに。
シャーリーは、まだ差別が色濃く残る南部のツアーを計画していた。
2人は黒人が安全に旅行するためのガイド「グリーン・ブック」を頼りにツアーをスタート。
しかし、かくいうトニーも、黒人を毛嫌いしていた一人だったが、生活のためにこの仕事を受けたのだった‥‥。

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監督はピーター・ファレリー。
名だたる映画祭で賞を取りまくっている作品です。

いやーもう、いい映画ですよ。
ほんといい映画。

黒人差別を描いた映画はたくさんあって。
どれもこれも本当に胸が痛くなるのですが。

で、結局なんでそんなことになるのかと。
知らないんですよね。
接してないんです。
なのに、自分の親やまわりの人間たちが差別してるのを見て、いつしか自分もその考えに。
その連鎖なんです。
何十年何百年と。

天才ピアニストでありながら、黒人というだけで不当な扱いを受けているシャーリー。
しかし彼の振る舞いは、いつも誇り高く。

トニーも同じように、黒人への差別心を強く持っていたのですが
不当な差別と戦い続けるシャーリーと接し
自分と何も変わらない人間であることを知って
少しずつ自分にこびりついた偏見が剥がれていくのです。

才能に溢れ、財も築きながらも、孤独に生きるシャーリーと
がさつで口が悪く、決して暮らしも裕福ではないけれども、家族や仲間に囲まれているトニー。
そんな2人の雪解けの絶妙なこと。

温かな気持ちで映画館を後にすることができました。

余談ですけど
映画が終わってからケンタッキーに駆け込んだ人、結構いるやろうなあ。笑