しんどい実話。


『フロントランナー』
1988年のアメリカは、大統領選挙で盛り上がっていた。
最有力候補(フロントランナー)は、コロラド州から選出されたゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)。
そのまま独走するかと思われたが、マイアミ・ヘラルド紙が、ある疑惑を報じる。
ゲイリーが、若い女性と不倫関係にあるのではないかと言うのだ。
その記事をきっかけに、ゲイリーは政策論争より疑惑の釈明を求められるようになり‥‥。

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監督は「タリーと私の秘密の時間」などの、ジェイソン・ライトマン。
実際にあった出来事の映画化です。

これちょっと、楽しみ方が難しい映画ですね。
要するに、女性関係でやらかして負けた大統領候補の話なのですが
女でやらかして失脚するなんて、近代では当たり前の話。

そこに、誰かの陰謀があったり
事実と違う報道があったり
「今だから知り得た何か」とか
何かしら緊迫感のあるドラマがあれば、見応えもあったのですが

いかんせんゲイリー・ハートが全然ダメな男で。
(政治家としての手腕は知りませんが)
不倫は事実。
なのに火消しは後手後手にまわり
自分の側近たちの助言も聞かず
マスコミ対応も最悪。
そりゃ負けるやろうと。

ヒュー・ジャックマンは好きですし
精神的に追いやられていく演技も真に迫っておりましたが。
主人公であるゲイリー・ハートに対しては、ただ冷めた目で見つめるしかできませんでした。

言い方は悪いですけど
醜聞で頂上から転がり落ちた話ならば、もっと楽しみ方があったかもですが
八合目で終わっちゃった人なので、刺激としても物足りず。
この題材ならば、ドキュメンタリーの方が良かったのではないか、と思いました。


☆個人的見どころ
 ・下手すぎる火消し
 ・美人過ぎる浮気相手
 ・いつでもどこでも存在感抜群のJKシモンズ