村上虹郎主演!


『銃』
大学生の西川トオル(村上虹郎)は、河原で偶然、銃を拾う。
その銃を隠して外を出歩くと、自分の心が満たされていく感覚を覚えたトオル。
同級生のヨシカワユウコ(広瀬アリス)に惹かれていたが、徐々に銃の魅力に強く取り憑かれてしまう。
ある日トオルは、公園で瀕死になってる猫を撃ってしまった。
しばらくして、刑事(リリー・フランキー)が家に訪ねてきて‥‥。

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芥川賞作家である中村文則さんのデビュー小説が原作だそうです。
監督は「百円の恋」「嘘八百」などの武正晴さん。

村上虹郎さん、好きなんですよね。
お若いのに危ない雰囲気と色気があって。
広瀬アリスさんも、自分の世界観に浸るトオルの殻を、ナチュラルに明るく破っていくユウコを好演してらっしゃって。

そしてリリー・フランキーさん。
すっかり個性派俳優さんですよね。
蛇のように狡猾に、会話の端々からトオルを追い詰めていく刑事役が
とてもいやらしくて気持ち悪かったです。
(誉め言葉なんですよ)

日本人なんて銃に免疫がないでしょうから
思春期男子が偶然にも手に取ってしまったなら、色めき立つのは仕方ないにしても。
ちょっと極端ではないかなと。

それこそ、世の中に絶望してるくらいの境遇ならまだしも。
確かに不幸な生い立ちではあるんですが
ルックスもよく、大学にも行っていて、友人もいて、女にも不自由していないという。
それでこの冷めた感じは、ただのカッコつけにしか感じられなかったです。

「銃」という人殺しの道具を、届け出ず所持し
使おうかどうか葛藤するに至る動機が
僕には見えませんでした。

冒頭から映像がモノクロなのも気になってしまって。
僕は詳しくないですけれども、映像技術もどんどん上がっている今日この頃
あえてモノクロにする意味を考えちゃうんですよね。

演出的に、カラーになるパートを使ったりする映画もあるわけですが
それでもやはり、ハードルがかなり上がる気がして。

個人的には、短編でガツンとやって欲しかったです。


☆個人的見どころ
 ・中2病なトオル
 ・安定の広瀬アリスさん
 ・カラー!?