完全版!


『恐怖の報酬(オリジナル完全版)』
アメリカでマフィア幹部の弟を撃ったスキャンロン(ロイ・シャイダー)、エルサレムで爆弾テロを起こしたカッセム(アミドウ)、パリで不正取引がばれた投資家マンゾン(ブルーノ・クレメル)。
逃亡の末、南米系ボルヴェニールの小さな村に流れ着いた彼らは、身分を偽って製油所で労働していた。
ある日、村から300キロほど離れた油井で爆発事故が起こり、専門家はニトログリセリンの爆風で消火をすることを決断。
スキャンロンたちは高額な報酬を得るため、荒れた山道をトラックでニトロを運ぶという、危険な仕事を請け負うことに‥‥。

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「エクソシスト」などのウィリアム・フリードキン監督です。
アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの作品のリメイクです。
なんと、初公開は1977年。40年前です。

これは本当に凄い!
映像がえげつないのなんの。

一緒に映画トークライブをやっている、松江哲明監督が絶賛してまして。
「今じゃ絶対に作れない映画だ」と。

実際観て、その意味が分かりました。
険しい山道、断崖絶壁崖っぷち、増水で今にも流されそうな吊り橋などを
うなりをあげて走るトラックは、まるで巨大な生き物のよう。
例えば、巨体を揺らして突き進む、バッファローのような。

冗談抜きで、撮影中に死人が出てないか心配になる険しさで。
今なら実写でこんな撮影やらないですよ。
危険ですし、かかる手間暇・労力も半端ないですし。

今ならCGでできちゃうんでしょうけど
これを実写で撮ったという狂気。
監督、狂ってますね。笑
映像へのこだわりが、半端じゃないという意味で。
だからこその、スクリーンから伝わってくる迫力。

いくらCGの技術があがろうが
一線を越える絵面の迫力は、実写には勝てないのだということを、思い知りました。

それにともなっての、ストーリーもかなり狂気に満ちてましたけどね。
でもやはり、映像の凄まじさの方が、僕は印象が強かったです。

もし映画館で観るチャンスのある方は、ぜひぜひこの機会に。


☆個人的見どころ
 ・崩れかけの吊り橋
 ・行く手を遮る巨木
 ・そして男たちは‥‥?