東野圭吾さん原作!


『人魚が眠る家』
夫の和昌(西島秀俊)と別居中の薫子(篠原涼子)は、兄妹2人の子供と一緒に暮らしていた。
ある日、妹の瑞穂がプールで溺れてしまい、脳死状態に。
夫婦は、娘がこのまま死を待つか、臓器提供をするかの二択を迫られる。
しかし2人はどちらも選ばず、和昌の会社の開発した最新技術を用いての延命治療をすることに。
それから数ヶ月、眠ったまま成長を続ける娘に対し、和昌は違和感を覚えはじめ‥‥。

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監督は堤幸彦さん。
東野圭吾さんの小説が原作です。
松坂慶子さん、山口紗弥加さん、坂口健太郎さん、川栄李奈さんなどなども出演されております。

我が子の脳死。
どう対応するのが正解なのか。
永遠に正解の出ない問題です。

ちょっと異常にも思える篠原涼子さんのお芝居は、背筋が寒くなるほどの迫力で。
でも、親なら誰しも分かる気持ちだと思うんです。
脳死から立ち直った例はないと言われても
うちの子が一例目となるかもしれない。
頭をよぎるって当然で。

奇跡を信じて介抱を続ける薫子。
献身的に手伝う祖母や友人。
それぞれの秘めた想いに、胸が締めつけられましたよ。

ただ、そんな薫子を、芝居だけじゃなくて照明やBGMを使い、異常者のように過剰に煽る演出には違和感がありましたね。
確かに暴走気味ではありましたけど。

あと欲を言えば、この作品としての「決断」が観たかったです。
それは薫子でも和昌でも、他の人間でもいいんですけど。

自然に委ねるではなく「人の命をどうするのか」を人が決める。
正しい正しくないではなくて
その重みが観たかったかなと。

いや、そこがなくても十分重かったんですけどね。
役者の皆さんが迫真だったのもあって
観てるこちらもグッタリでした。笑


☆個人的見どころ
 ・暴走する薫子
 ・誰のための研究か
 ・最後に訪ねて来たのは‥‥