あの韓国映画の名作をリメイク!


『SUNNY 強い気持ち・強い愛』
40才の専業主婦の阿部奈美(篠原涼子)は、仕事三昧の夫と反抗期の娘に挟まれ、空しい日々を送っていた。
ある日、たまたま訪れた病院で、高校時代の親友・伊藤芹香(板谷由夏)と再会。
会社を経営者し、バリバリ働いていた芹香だったが、なんと末期のガンで余命1ヶ月だと言う。
そんな芹香の最後の願いは、高校時代の仲良し6人組グループ「SUNNY(サニー)」の仲間に会うこと。
しかしそのメンバーは、あることがきっかけでバラバラになり、今はみんな音信不通となっていた‥‥。

---------------

大ヒットした韓国映画「サニー 永遠の仲間たち」の、日本版リメイクです。
監督は、「モテキ」「バクマン。」の大根仁さん。

篠原涼子さんの高校時代を広瀬すずさんが。
他にも、小池栄子さん、ともさかりえさん、渡辺直美さん、山本舞香さん、池田エライザさん、三浦春馬さんにリリー・フランキーさんなどなど。

90年代前半~中盤といえば、バブル崩壊があったものの
Jポップのヒット曲がたくさんあったり、トレンディドラマブームがあったり。

ネットはまだ普及してなくて、携帯はあったけれど、高価で高校生が持てるようなもんではなく。
それは逆に、人と人とが直に関わることが、今よりもはるかに多かったということで。
なので、みんなが知るヒット曲や流行りのアイテムが、今よりもたくさんあったんですよね。

奈美たちが女子高生の頃は、僕はもうお笑いの世界に入ってましたけど
奈美たちの姿やその頃の名曲たちとともに
その頃の思い出がブウワーッと頭によみがえりました。

高校時代の楽しさは、大人になってからのそれとは全く種類の違うもので。
部活帰りに、ない金で寄り道して
たいした話題もないのに、ずーっとしゃべっていて
日が暮れてきたら、適当に帰って。

塗料を塗り重ねていくように、毎日同じメンバーと過ごして。
でも、一瞬。
ほんの一瞬。
ほんの小さな、でも当人たちにとってはとても大きな事で、その絆は途切れてしまうのです。
若い頃あるあるとでも言いましょうか。

大人になって思い返せば、本当に些細なことなのに。
その頃には、もうどうにもならなかったり。

広瀬すずさんのお芝居含め、ちょっとデフォルメが強すぎたのが、僕は気になってしまって。
いや、面白かったんですけどね。
笑いましたし。
でも、リアルさを感じたいところなのに、そのコミカルさが、リアルさを削いだ部分もあったのかなと。

そんな中、ともさかりえさんのパートは、鬼気迫るものがあって。
胸がギュッ!となりました。

僕も四十代半ばになったので、芹香の気持ちが少し分かるんですよね。
会っておきたい人、言っておきたい事。
若い頃には、頭の片隅に追いやってたことが
人生の折り返し地点を過ぎた頃に
なんでか真ん中に出てこようとしていて。笑

病気により、それを前倒しでやることにした芹香。
果たして「 SUNNY」の再会は叶うのでしょうか。
そして、過去にあった出来事とは?

観て面白かった方は、ぜひ韓国版も観てみてくださいな。
どちらが良い悪いではなくて、見比べてみるのも楽しいですよ。


☆個人的見どころ
 ・90年代の女子高生パワー
 ・なんたる結末
 ・ハッピーなエンドロール