ライバル!

 
 
『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』
世界的なテニスブームだった1980年。
ウィンブルドン選手権を20才で制覇し、4連覇中のビヨン・ボルグ(スベリル・グドナソン)は、絶対王者として5連覇を目指していた。
その前に現れたのは、彗星のごとく現れたジョン・マッケンロー(シャイア・ラブーフ)。
いつも冷静沈着で「氷の男」と呼ばれるボルグに対し、不服な判定には大声で噛みつくマッケンローは「悪童」と呼ばれていた。
そんな真逆の2人は、1980年のウィンブルドン決勝のコートで、ついに対峙することになる‥‥。
 
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監督はヤヌス・メッツ。
もちろん実話がベースの映画です。
 
1980年といえば、僕が小学校低学年くらい。
そんな頃の僕でも、テニスプレーヤーの「ボルグ」「マッケンロー」の名前は知ってましたもんね。
しかし、ここまでしびれる戦いが繰り広げられていたとは、全く知りませんでした。
 
こういう実際のライバル関係を描いた映画は、やはり少年心を鷲掴まれますね。がっさりと。
「ラッシュ/プライドと友情」もそうでしたが。
その2人が、対照的であればあるほど、その戦いはいっそう輝きを増す気がします。
 
やはり世間は、ハンサムで紳士的なボルグの応援をするのですが
実はマッケンローも同じなんですよね。
なにが同じか。
それは、勝利への凄まじい執念。
 
真逆な2人ですが
頂点でしのぎを削り合うライバル同士は、肉体的・精神的な凄まじい争いを共有するのはもちろん
その当人たちにしか分からないプレッシャーを、実は分かち合っているのです。
 
テニスという競技がまた、2人の世界を孤高のものにしていた気がしますね。
1対1のスポーツ(ダブルスもありますけど)でありながら
どこか「自分との闘い」という色合いも強く思えて。
 
欲を言えば、2人がどんな生い立ちだったかを、もう少し掘って欲しかったです。
ここまで好対照な2人が、世界の頂点で争うなんて、そうそうないと思うので。
 
もちろん勝負の結果はもう出ているのですが
それを知らずに見た僕は、「どっちも頑張れ~!」と、両こぶしを握り締めて見入ってしまいました。
 
そして、その後の2人について少し触れているエンドロール。
胸が熱くなってしまいましたよ。
いや~、熱い映画でした。
 
 
☆個人的見どころ
 ・2人とも似てる!
 ・ボルグと奥さんの微妙な関係
 ・その後の2人