お部屋洗浄人。
『ルームロンダリング』
八雲御子（池田エライザ）は、幼い頃に父を亡くし、母（つみきみほ）も失踪して、祖母（渡辺えり）に育てられた。
その祖母も亡くなり、残された御子は、葬儀に現れた謎の男・悟郎（オダギリジョー）にバイトを紹介してもらう。
それは、いわゆる「いわく付き物件」に少しの間だけ住み、部屋の履歴をきれいにする仕事だった。
とある部屋に住むことになった御子は、その部屋で自殺したパンクロッカー・公比古（渋川清彦）の霊に、霊感が強いことがバレてしまう。
公比古は、自分の残したバンドのデモテープを、レコード会社に送って欲しいと御子に頼むが‥‥。
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監督は片桐健滋さん。
「TSUTAYA CREATORS PROGRAM FILM2015 」で、準グランプリを獲った企画の映像化だそうです。
やっぱりアイデアが良いですよね。
誰もが耳にしたことがあるであろう、「いわく付き物件」。
痛ましい事故や事件があった部屋は
不動産屋の義務として、次に住む人に伝えなければならない、と。
でも、次の次の人には言わなくていい！
と言う、いわば都市伝説のような話と。
その「履歴」を消すために、いわく付き物件に住むバイトがあるという都市伝説。
ダブル伝説！
訳あり物件の履歴をきれいにするバイトをしている、訳ありな御子。
ミステリアスでありながら、コミカルな展開に序盤から引き込まれたのですが
展開がなかなかにまったりで。
御子が、霊が見えるのに無視しようとする理由が、いまいち分からなくて。
「いわく付き物件を渡り歩いて、浄化して行く」
的な内容なのかと思いきや
「ただただ住んで次」
だと、どう観ていいのか分からなくて‥‥。
と思っていたところ、終盤に来ていろいろと展開が。
いろんな謎が解けて、僕の中のモヤモヤもロンダリングされました。笑
「ルームロンダリング」というタイトルですが
御子の背負ったものを浄化する物語でもあったのですね。
終わってみれば素敵な物語だっただけに
前半のまったり感が、僕はなおいっそう勿体なく感じてしまいました。
☆個人的見どころ
・過去ロンダリング
・安定のジョーオダギリ
・つみきみほさん！