Yahoo!知恵袋から!?


『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』
サラリーマンのじゅん(安田顕)が家に帰ると、妻のちえ(榮倉奈々)が口から血を流して倒れていた。
しかしそれは死んだふりで、驚くじゅんを見てちえはケラケラと笑う。
その日を境に、銃で撃たれたり、刀で切られたり、ワニに食われたりと、様々な死に方をするように。
最初は呆れているだけだったが、やがて何かのサインではないかと、二人の夫婦関係に不安を感じるようになり‥‥。

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「神様はバリにいる」などの李闘士男さん。
「Yahoo!知恵袋」の投稿が話題となり、それがコミックエッセイになって、ついに実写映画化になったと。
すごいすね。

予想に違わずコミカルな映画で。
いたずらを仕掛け、嬉しそうに笑うちえさんはかわいらしく。
奥さんに振り回され、困り果てるじゅんさんも、妙におかしく。

じゅんの同僚夫婦が良い対比になってましたね。
ちえの言う夫婦感と
その同僚が言う夫婦感が、似て非なるもので。
自分も結婚してる身として、深く考えさせられるものがありました。

「夫婦なんて毎日一緒にいるのだから、頑張れない。頑張らなくていい」
これって諦めのようにも聞こえますが
逆に、長く一緒にいるための秘訣でもあって。
自然体にいる中で、「死んだふり」というスパイスを混ぜこむちえさんは素敵でした。

ただ、じゅんさんの気持ちがいまいちよく分からなくて。
「新婚じゃないんだから」
と、ちえを突き放すようなことを言っておきながら
ちえが自分のこと、今後のことをどう思ってるか気に病むっていう。

ちょっと日本人男性のダメな部分が見えてしまいましたね。(偉そうにすんません)
自分の気持ちは言葉でも態度でも示さないのに
キワキワになってやっと
「いや、もちろん好きに決まってるでしょ」
みたいな。

普段からそれに気づいとけなんて、エスパーじゃないんですから。
何か自分にダメ出ししてる気がしてきた。笑

題材は面白かったんですが、じゅんさんがそんな感じなので
僕はいまいち感情を乗せきることができませんでした。
映画の空気は好きでしたけどね。

ボップなコメディっぽいですけど
深く楽しむには、観る人を選ぶ映画かなと思いました。


☆個人的見どころ
 ・月がきれいですね
 ・ちえの想い
 ・ワニの行方