熟年の恋。


『ロンドン、人生はじめます』
夫がこの世を去ってから、彼の浮気と借金を知ったエミリー(ダイアン・キートン)。
それに加え、お高い近所の奥様連中とも本音で付き合えず、貯蓄も減っていく毎日に疲れ果てていた。
ある日、双眼鏡で外を観察していると、空き地の森に作った一軒家で、気ままに暮らすドナルド(ブレンダン・グリーソン)を発見。
余計な物を持たず、ゆったりと暮らす彼に、エミリーは興味を持ち始めて‥‥。

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監督は、「新しい人生のはじめかた」などのジョエル・ホプキンス。

日本のドラマでも、よく「高級住宅街のマダム同士の、うわべの付き合い」的な様子が描かれたりしますが
まさにこの映画の、エミリーのご近所もそうで。

ま~ご近所マダムのうざいこと。
相手の状況を考えず、勝手に同情し。
ただただ自分のやりたい親切を押し付け。
それだけ、女優さんたちが好演していたということなんですけど。笑

都会のしがらみに嫌気がさしたエミリーが、自由人のドナルドに憧れるのは、まあ分かるのですが。
いわばドナルドはホームレスで。
釣った魚や、その辺に植えた野菜を食べ
お風呂代わりに池で行水。
それだけではなく、ファーストコンタクトで、えらい無愛想にされて。
そこから恋愛関係に発展するものなのか?と。

大事なのは恋の始まりなんですよね。
衝動で動く若者とは違いますし。
終の人生を共に過ごすことも視野に入れるのが普通ではないのかと。

高級住宅街で、それまで何不自由なく暮らしていたエミリーが、ドナルドの元に飛び込もうとするのが、どうにもずっと違和感で。
確かにドナルドは、知的でスタイリッシュなセンスを持つ、魅力的な男性ではあったんですけど。

そこが僕の中でクリアされなかったので、その後の物語も、踏み込んで楽しむことができませんでした。
ご近所マダムのリーダーとの対決とか、土地の権利での裁判とか
映画としての見所はいろいろあったんですけどね。

‥‥とか思ってたんですが
なんと、実話を基に作られてるんですって。
そうなの?
どこからどこが実話!?笑


☆個人的見どころ
 ・恋の結末
 ・恋の始まり
 ・vsマダムリーダー