理想の住宅街‥‥。


『サバービコン 仮面を被った街』
1950年代のアメリカ。郊外の街サバービコンは、いろんなお店や娯楽施設が建ち並ぶ、理想的な住宅街だった。
少年ニッキー(ノア・ジューブ)の家族は、会社員の父ガードナー(マット・デイモン)、足の不自由な母ローズと、彼女の面倒を見る伯母マーガレット(ジュリアン・ムーア=2役)。
ある日、隣の家に黒人の一家が越して来たことから、街はざわめき始める。
ニッキーは母にうながされ、その家族の息子アンディと遊ぶことに。
数日後、ニッキーの家に強盗が押し入り、家族が見ている前で、母のローズが殺されてしまい‥‥。

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脚本は、「ノーカントリー」などのコーエン兄弟。
監督はジョージ・クルーニーです。

そりゃあ、この名前の並びを知れば観たくなるでしょうよ!
な、豪華なメンツ。

冒頭から漂い出す違和感に、背中がゾワゾワ。
穏やかな街並み、幸せな家族。
なのにみんな、薄い仮面をかぶっているかのような。

その仮面を壊したのが、やって来た黒人一家。
閑静な「白人だけの街」だと思っていた住人たちは大騒ぎ。
出ていくことをうながすようなイタズラも、日に日にエスカレートして‥‥。

そしてもう一つ。
突如押し入ってきた強盗に、母を殺されたニッキー。
失意に暮れる毎日を過ごすが、なにか父の様子がおかしい‥‥。

と言う、この2つの大きな物語の軸。
どちらも、小さな違和感から広がって行って。
一つのほころびを触っているうち、大きなぬいぐるみがバラバラになってしまいそうな恐怖感があり。

街のことと、家族のこと。
それが偶然にも、隣り合う家同士で。

いや、これは偶然なのか?
それとも‥‥。
と、頭をフル回転させながら両家族を見守っていたのですが。

なんと言うか、僕の期待通りには進んでくれず。
2つの物語がほとんど絡み合わないんですよね。
そこを期待してしまったので。
それぞれの物語自体は、意味深で面白かったんですけど。

皮肉か何かが込められてたかもですが
察しの悪い僕には難しかったです‥‥くう~。


☆個人的見どころ
 ・情けな役のマット・デイモン
 ・まさかのオチ
 ・キャッチボール