各賞獲りまくり!


『シェイプ・オブ・ウォーター』
1962年。冷戦時代のアメリカの、とある極秘研究所施設。
口がきけないイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と、謎の生物が運ばれてくるのを目撃。
それは、アマゾンで神と崇めれていた、人のような魚のような、特異な体を持った「彼」(ダグ・ジョーンズ)だった。
彼に心を奪われたイライザは、監視の目をぬって、頻繁に彼に会いに行くようになる。
しかし彼は、まもなく解剖されることが決まっていて‥‥。

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監督は、あのギレルモ・デル・トロ。
アカデミー賞では、作品賞含む4部門。
ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞。
ゴールデングローブ賞でも監督賞と音楽賞を獲るなど、各賞総ナメの勢いの作品です。

いや~もう
グロ美しい!
「彼」のフォルムも
そして、2人の恋愛も。

ギレルモ・デル・トロの描く冷戦時代のアメリカは、暗く、しかしどこか幻想的で。
極秘の研究施設も、なぜだかセキュリティが緩く。笑
ところどころ入ってくるクラシック・ホラーのようなテイストが、レトロな感じでかわいらしくて。

主要なキャストが、ほぼ全員マイノリティなんですよね。
障害を持っていたり、黒人だったり、同性愛者だったり。
60年代という、差別が今よりもはるかに強かった時代が舞台なのに。
いや、だからこそ、そうしたのでしょうね。

この映画の敵役的存在の軍人・ストリックランドは、もちろん白人で。
彼は出世コースに乗った軍人で、美しい妻を持ち、子供にも恵まれ、誰もがうらやむピカピカの車を購入。

その上で、この映画は問いかけてくるのです。
本当に美しいのは誰か。
本当に醜いのは誰かと。

この世界を息苦しく感じているイライザは、お風呂に入ることが唯一の癒しで。
水の中で人生を過ごす彼に、憧れを抱くのは必然だったのかも。

しかし、その恋はあまりにも危うく。
叶ったとて、万人から祝福されるものでもなく。

果たしてイライザは、ストリックランドの厳しい警戒をかいくぐって、恋を成就することができるのでしょうか?

不気味なのに妖しく美しいその恋物語に
僕は心を奪われてしまいました。


☆個人的見どころ
 ・グロ美しさ
 ・彼とのアレ
 ・恋の行方