ロープがない!

『ロープ 戦場の生命線』
1995年、停戦直後のバルカン半島。
「国境なき水と衛生管理団」のマンブルゥ(ベニチオ・デル・トロ)は、ある村の井戸に投げ込まれた死体を引き上げていた。
しかしロープが切れてしまい、代わりのロープも村になく、早く引き上げないと死体が腐って井戸が使えなくなってしまう。
マンブルゥは仲間たちと通訳とともに、ロープを探すために車で危険地帯に入ることに。
そこで助けたニコラという少年が、家にロープがあるというのでそこに向かうが‥‥。

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監督はフェルナンド・レオン・デ・アラノア。
スペイン映画です。

こういうのもまた、戦争映画なんですよね。
銃弾が飛び交ったり
略奪や強奪を描いた映画もそうなんですが。

戦争の二次災害の一つは
戦地となっていたところの治安の悪化。
その状態は、普通の人たちの感覚も麻痺させてしまい、疑心暗鬼を生み
ただ村を救いたいマンブルゥたちの行動ですら、困難なものに。

その辺りの街の荒み方と、人々の緊張感の描き方がリアルでした。
そこに加えて、マンブルゥの元カノの登場で、さらに混乱が増すという。笑

導入から引き込まれたんですけど
これがまあ、マンブルゥたちのしんどさが伝わってくるように、観ててしんどくなってきて。
やるせなくなったというか。
それだけ描き方がリアルだったということなんでしょうけど。
途中からぐったりしてしまいました。

そんな感じで、なんか鬱屈とする内容で、途中からずっとモヤモヤしてたんですけど。
この映画の原題は「A PERFECT DAY」(完璧な一日)なんですが
原題の方が良くない?と思う、もやもやが晴れるエンディングでした。
あー救われたー。


☆個人的見どころ
 ・元カノとの緊張感
 ・サッカーボール
 ・完璧な一日