巫女アリス!


『巫女っちゃけん。』
特にやりたい仕事もないまま就職活動をし続け、実家の神社で巫女をやっているしわす(広瀬アリス)。
ある日、神社で食べ物やお賽銭が盗まれたり、ゴミ箱が燃やされる事件が発生。
しわすが捕まえた犯人は、しゃべれない5才の少年・健太(山口太幹)。
宮司である父(リリー・フランキー)から、親が見つかるまで健太の世話役を任されたしわす。
反抗的な健太にイライラしながらも、過去の自分と重なる姿に放っておけず‥‥。

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監督はグ・スーヨンさん。
山口県下関市出身なんですって。

こういうやさぐれた役、広瀬アリスさんは本当に上手いんですよね。
映画「スープ」で初めて観た時、十代にして、「前世がおっさんだった女子高生」を完璧に演じてましたから。
なので、若い巫女と少年の組み合わせなのに
なぜか「頑固じじいと少年」という、映画の黄金パターンの構図のよう。笑

とにかくやる気がないし、上っ面のことばかり考えてるしわす。
しかし、母に見捨てられた健太と出会って、思い出すのです。
自分もそうであったことを。

そして見つめ直すのです。
自分の存在はなんなのかを。

気持ちが分かるからこそ、放っておけないという。
何に関してもやる気ゼロのしわすに、徐々に腰を上げさせるストーリーは面白いですし
健太役の子も、すごく味があったんですが。
でも、思ったほど深いところをえぐってくれなくて。

迷い子をあずかるなんて、神社からしたら大騒動のはずなのに
神社の経営的なこととか、父親の立場とか巫女仲間とかを巻き込んで
それこそ「大騒動!」に行きそうな流れだったんですけど、そこまでは至らず。

海沿いの美しいシーンや、時がゆっくりながれているような神社のシーンがいっぱいあったから癒されたんですけど
僕としては、もうちょいワチャワチャが欲しかったです。

しかし広瀬アリスさんのやさぐれたお芝居、良いですね。
広瀬すずさんと姉妹で売れっ子ながら、違う方向性で売れてるって凄いです。


☆個人的見どころ
 ・巫女アリス
 ・しわすと健太が海沿い歩くとこ
 ・顔なし?