プラトニック!


『今夜、ロマンス劇場で』
映画監督志望の健司(坂口健太郎)は、毎日撮影所で走り回る忙しい毎日。
唯一の息抜きは、寂れた映画館「ロマンス劇場」で、閉館後に古いフィルムの映画をまわし、貸し切り状態で観ること。
健司のお気に入りは、モノクロ映画の中のお姫様・美雪(綾瀬はるか)で、同じ作品を何十回と繰り返し観ていた。
ある雷の夜、いつものように健司が一人で映画を観ていると、落雷と同時に停電になったロマンス劇場。
明かりがつくと、劇場の床に横たわっていたのは、モノクロのままスクリーンから飛び出してきた美雪姫だった‥‥。

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監督は、「テルマエ・ロマエ」などの武内英樹さん。
脚本は、「信長協奏曲」の宇山佳祐さん。

こういうちょこっとファンタジーな恋愛映画は、大好物なのです。
そして、これ系に付き物なのが、恋愛を阻む厳しい掟。
そうなのです、映画のスクリーンから飛び出してきた美雪は、人に触られると消えてしまう(映画に帰る?)のです。

最初は状況に戸惑っていたものの、徐々に距離を詰めていく2人。
しかし、触れ合ってはならない2人は、一線を越えられず。

そこに、健司を慕う女性も現れ。
いくら健司が美雪を慕おうが、行き着く先はないのです。
揺れ動く健司の心。
それに気づいた美雪。
その時、美雪のとった行動は‥‥

くううー!淡い!

プラトニックな恋愛が淡いのは決まってますが
それを強制的にやらされていて、その上で2人がどういう選択をするのかと
くすぐられましたで。私の中の乙女心を。

一言で純愛と言いますが
この三角関係は、3人ともが純粋に相手を想っていて
純に純を重ねて、どえらい純度になっておりました。

あえて言うなら、どうしても僕には、綾瀬はるかさんは天然系の朗らかなイメージがあって
気品のあるお姫様を演じても、自分の中のイメージが勝ってしまい、今一歩踏み込めませんでした。
僕はですよ。

坂口健太郎さん、良かったなあ。
あんな屈託のない笑顔ができる男に、憧れるおじさんです。


☆個人的見どころ
 ・健司と美雪の決断
 ・劇場主・柄本明さんの存在感
 ・大スター・俊藤龍之介(北村一輝)