性と体の不一致。
『アバウト・レイ １６歳の決断』
１６才のレイ（エル・ファニング）は、女性の体で生まれたが、心は男性のトランスジェンダー。
レイのホルモン治療に対し、母親のマギー（ナオミ・ワッツ）もとりあえず同意するが、本音は少し戸惑っていた。
祖母のドリー（スーザン・サランドン）はレズビアンを公言し、パートナーもいて、レイの理解者の一人。
しかし未成年のレイのホルモン治療には、同意書に両親２人のサインが必要だった。
マギーは、サインをもらうために、長年連絡をとっていなかったレイの父親を訪ねるが‥‥。
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監督は、自身も女優であるギャビー・デラル。
子役から活躍しているエル・ファニングが、トランジェンダーに悩む少女（少年？）を熱演しております。
このポップなポスターとは裏腹に
意外と重かったです。
と言うのは、性の不一致に悩むレイよりも
その母親のマギーにあって。
レイはすでに、悩む段階を越えていて、後は両親のゴーサイン待ち。
なのですが、実は母ちゃんにいろいろ問題が。
ぶっちゃけこの映画は
「アバウト・レイ」
ならぬ
「アバウト・レイの母ちゃん」
でした。
とは言え物語は、あくまでレイを中心にまわり。
いろんな人を巻き込んでのひと騒動に発展。
大人たちの喧騒をよそに、精神的に成長していくレイを体当たりで熱演するエル・ファニング。
ラストでの大人な感じは、なんかグッと来るものがありました。
何気にキーマンは、レズビアンであるレイのおばあちゃん。
ホルモン治療を考えるレイに
「レズビアンじゃだめ？」
と言い放つおばあちゃんは、ファンキーで面白かった。笑
「家族内の膿を出しきる」
なんて、耳ざわりは良いですけど
膿を出すのが良いか、隠すのが良いか
それで大団円になるか崩壊するかは
ほんともう、運任せですよね。現実なら。
崩壊の可能性が高いかも。
あえて言うならば、ジェンダーの問題をテーマにしてますけど
今やもう、一昔前より理解が進んでると思うんです。完全ではないにせよ。
金八先生では、２００１年にとりあげてますしね。
なので、現代ならではの、何かひとつ乗っかっていれば、さらに見応えを感じられたかもですね。
果たして混乱を極めたレイの家族は、どうなってしまうのでしょうか？
☆個人的見どころ
・破天荒母ちゃん
・ファンキーばあちゃん
・レイの成長