ミステリーの名作が!


『オリエント急行殺人事件』
トルコ発・フランス行きの豪華寝台列車「オリエント急行」。
その走行中の車内で、アメリカ人富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が殺されるという事件が発生。
鉄道会社は、偶然乗り合わせた探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)に犯人探しを依頼。
車両への出入りを考えると、容疑者に絞られたのは、出身も職業もバラバラの男女たち。
しかもそれぞれにアリバイがあり、捜査は難航を極める‥‥。

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原作は、アガサ・クリスティのミステリー小説。
過去にも映画化されている名作です。

監督は、自らエルキュール・ポアロ役も務めるケネス・ブラナー。
ウィレム・デフォー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルス、ミシェル・ファイファーなど、キャストがこれまた豪華!

面白かったっすよ。ええ。
恥ずかしながら、僕はこの名作ミステリーを読んだことがなくて。
ストーリーも犯人も、全く知らないまま観たのですが。
これが、80年以上前に書かれたミステリーなんて。
信じられない。震えましたで。

とにかく、ミステリーの基本と言うか
きっちりと、「全員が怪しい」と思えるように作ってくれてあって。
ポアロが一つ疑惑を解消すれば、また新たな疑惑が。
疑惑を解いて行けば真実に近づくのかと思いきや
ますます謎は深まり、真実は迷宮の奥底へと‥‥。

ストーリーにも引き込まれたのですが
何より、そのポアロというキャラクターの、クセが強いこと。笑
一目で分かる、左右にバランスの取れた葉巻のような口ヒゲ。
理不尽やアンバランスを許さない、神経質で几帳面過ぎる性格。
そして何より、他人の嫌がることでも、自分が気になったらズケズケ言っちゃうその物言い。
友達には欲しくない!笑

そんなポアロですが
洞察力と観察力、からの推理力は天下一品。
全ての疑惑がほどけ、謎が解明された時
その計画的に仕組まれた殺人に、僕は思わず「えー!」と叫んでしまいました。
心の中でやで。

そして、全てを委ねられたポアロ。
曲がったことは気持ち悪くて大嫌いな彼。
悪法であれど法。
法を犯す行為をしてしまった犯人に対し、ポアロはいかなる選択をするのか。

いつも高慢で、冷静さを失わなかったポアロ。
あまり好きなタイプのヒーロー像ではなかったのですが
真実を知り、激しく動揺する姿に人間らしさを感じ。
「このおっさんも人間だったのか」
と、魅力を感じることができました。

いや~しびれた。
シリーズ化してくれへんかなあ。


☆個人的見どころ
 ・真犯人は‥‥
 ・ポアロのキャラ濃すぎ
 ・善と悪の天秤