クボ!


『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
心を病んでいる母親と二人暮らしの少年クボは、三味線を奏でて折り紙を操る不思議な力を持っていた。
彼には、かつて月の帝である祖父に襲われ、その時に父親と自身の片目を失うという過去が。
しかしある日、帝の刺客に見つかってしまい、母親が殺されてしまう。
復讐を誓ったクボは、旅に出発。
道中で、言葉を話す不思議な猿と、弓の名手のクワガタが仲間になり、帝の元へ向かう‥‥。

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アニメーションスタジオLAIKA制作のストップモーションアニメです。
監督はトラヴィス・ナイト。
オリジナル版の声優さんは、シャーリーズ・セロン、ルーニー・マーラ、マシュー・マコノヒーなど、えらい豪華。

この映画の世界と、ストップモーションアニメが、ものすごくマッチしていて。
序盤の、三味線+折り紙の幻想的かつ独創的な演出から、すっかり魅せられてしまいました。

クボが、祖父でありながら闇に染まってしまった月の帝に、復讐に行くという話なのですが。
物語には、いろんな秘密が隠されていて。

その秘密が分かった後に
前に出ていた何気ないシーンが、急にすごく輝いて思えてくるんですよね。

実生活でもあるじゃないですか。
その時はただの、ありふれた日常の1シーンだと思っていたのに
後々になって、気付けばすごく尊い思い出となっていたような。
そんな演出を何気なく入れられたら、グッと来ますよ。そりゃあ。

そして何より、親と子の絆。
血の繋がりって何なのか。
繋がっているからこそ、増す憎しみもあるのだろうか。

想うこと。忘れないこと。赦すこと。
日本人が忘れかけている大事なもの、守り続けねばならないものを
改めて考えさせられる映画でした。

日本を舞台にした物語なんですけれども
日本人には作れない映画なのかも。
離れたところから見ているからこそ、分かることもあるんでしょうね。


☆個人的見どころ
 ・二本の弦の秘密
 ・月の帝との決着は
 ・折り紙かっこええ!