映画化!


『君の膵臓をたべたい』
高校の同級生・山内桜良(浜辺美波)の闘病日記を偶然読んでしまった僕(北村匠海)。
膵臓の病気で余命わずかだという彼女がやり残したことを、叶えるための手伝いをさせられることに。
十数年後、彼女の言葉をきっかけに、僕(小栗旬)は母校の教師になっていた。
ある日、彼女との思い出の詰まった図書館の取り壊しが決まり、蔵書の整理を任されることに。
生徒との会話をきっかけに、僕は桜良との日々を思い返す‥‥。

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住野よるさんのベストセラー小説の実写映画化です。
監督は、「君と100回目の恋」などの月川翔さん。
北川景子さん、上地雄輔さん、大友花恋さんも出演してらっしゃいます。

難病系の映画は「泣け。ほら泣け~」的なつくりが苦手なのですが。
これはナチュラルに観れて、入り込める映画でした。

主演の若い二人が、すごく良かったです。
浜辺美波さんは、八重歯自体が光ってんちゃうかと思うくらい、笑顔が眩しく。
明るくふるまう中にも、ふとした瞬間に死への怖れ、戸惑いがにじみ出ていて、すっかり魅了されてしまいました。

そして北村匠海さんも。
根暗で人付き合いが苦手な主人公。
女子と2人でいる時の童貞感と言うか。
慣れてないくせに、それを見せないように頑張っている感じが良く。

よくある、「命の限り燃え尽きるような恋」の映画ではなくて。
(それも嫌いではないんですけど)

恋に落ちる手前の若い二人が
恋に落ちないように、でも出来る限り仲良くなれるように
心を開きながら、自分を抑えながら
限りある時間を過ごす姿に、胸が締め付けられましたよ。

命はいつ尽きるか分からない。
そんなことは誰しも分かっているのに、本気でそれに向き合う人間は少なく。
それも、若ければ若いほどに。

若くして命の重さを知ってしまった2人に
果たしてどんな結末が待ち受けているのでしょうか。
そして、十数年を経て明らかになる事実とは。

タイトルのグロさは、最初こそ「狙い過ぎちゃうか」と、戸惑いましたけど。
そのタイトルへの、僕の中でのマイナスイメージが
見終わった後に、ぐるんとプラスに転換されてました。

予告編でも使われてますけど
「君は本当に死ぬの?」と問われ
笑顔で「死ぬよ」と答えた桜良。
ラストまで観ると、あのシーンの重みがさらに増しますね。


☆個人的見どころ
 ・桜良の笑顔
 ・ガム食べ男
 ・手紙