『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
内気な少年ジェイクは、自分の唯一の理解者である祖父の謎の死にショックを受ける。
彼は、祖父がかつて暮らしていた、イギリス・ウェールズのケルン島を訪れることに。
そこで偶然、奇妙な子供たちが暮らす「ミス・ペレグリンの家」を見つけたジェイク。
そこの子供たちはみな不思議な能力を持ち、しかも何十年も前から同じ一日を繰り返し生きていた。
彼らがそうしなければならない理由を知る一方で、そこに忍び寄る危険に気づいたジェイクは‥‥。
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ランサム・リグズの小説「ハヤブサが守る家」が原作だそうです。
「ティム・バートン史上、最も奇妙」と銘打たれたこの映画。
確かに奇妙でしたねえ。
登場人物たちもストーリーも。
異能な子供たちが集められているという設定から、なんとなく「X-MEN」を思わせるような映画かなと思ったんですが。
全く毛色は違いましたね。
向こうは能力者たちがどんどん世に出て、自分たちの存在意義を求めたり差別と闘ったりするのですが
こちらは、ひたすら自分たちの存在を隠し、ただ平和に穏やかに暮らしたいという物語で。
ちょっと間違えたら、ただの荒唐無稽な物語になりそうなところを
ペレグリン役のエバ・グリーンと、バロン役のサミュエル・L・ジャクソン
この2人の放つ異彩が、すごく物語の中に引き込んでくれまして。
最初は「何じゃこれ」と思いながら観てた自分も、いつしか手に汗握って注視しておりました。
それでまた、相手方がグロ強そうなんですよね。
「ホロウ」なんて名がついてるもんで、それこそ漫画「BLEACH」の虚(ホロウ)と重なって。
怖いのなんの。
そんな化け物を擁し、しつこく追いすがるバロンの一団に対し
ジェイクを中心に、それぞれの能力をいかんなく発揮して対抗する子供たち。
決して「かわいい」とは言い難い能力を持つ子供たちですが
気づけば親心のような感情を抱いておりました。
ラストがこれまた素敵で。
僕は映画に点をつけたりはしないですけど
あのシーンで、「プラス10点!いや20点!」と叫んじゃいたくなるくらい、グッと来ましたよ。
余談ですけど、エマ役のエラ・パーネルが、えらいかわいいなと思ったら
「マレフィセント」で、アンジェリーナ・ジョリーの幼少期をやった子役だったのですね。
まだまだ伸びるで。のびしろですね~。
ここ数年のティム・バートン映画の中では、僕は一番好きです。
☆個人的見どころ
・エマの浮きっぷり
・目玉
・ラスト