サスペンス!


『ブラック・ファイル 野心の代償』
チャールズ・エイブラムス(アル・パチーノ)率いる弁護団は、アメリカの大手製薬会社の薬害問題を追及していた。
彼の元で働くベン・ケイヒル(ジョシュ・デュアメル)は野心家で、どうにかして名を上げようと奔走。
製薬会社社長アーサー・デニング(アンソニー・ホプキンス)の若い恋人エミリー(マリン・アッカーマン)は、実はベンの学生時代の元カノだったことが判明。
妻がいるにも関わらず、エミリーと接触したベンは、彼女から極秘資料を入手。
裁判を有利に進めようと画策するが、なんとエミリーが意外な行動に出て‥‥。

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監督はシンタロウ・シモサワさん。
日系の方なのかな?

女に溺れると身を滅ぼすという
まるで去年の芸能界のような映画でしたよ。

でも、気持ちは分からないでもなく。
と言うか、男の性を突いてきたストーリーで。

野心家の弁護士ベン。
学生時代の元カノが、セクシーになって現れて
さらに今争っている製薬会社の社長の彼女となれば
一石二鳥と言うか鴨ネギと言うか、そんな気分でしょうよ。
その元カノが、学生時代からクセモノだったと分かっていても。

ですが、ご他聞に漏れず、ベンは腋があまく。
誰かしらが仕組んだ罠にぽっとりハマり、抜け出そうとあがくのですが‥‥。

こういう映画にありがちなんですけど
話の全貌がまだ掴めないうちに、ポコポコ登場人物が出てきて。
誰が誰?何の人?と、頭の整理が追いつかなくて、序盤は往生しましたよ。
もしこれから観る人は、前もって公式サイトなどで、人間関係を知っておいた方がいいかも。

ですが、その辺が整理されてくる後半からは、ボルテージもアップ。
ある容疑をかけられたベンの行く末
真犯人
意外な黒幕
さらには、思わぬ人から、思いがけぬ告白が‥‥。

いや~、興奮しましたね。
特に、アンソニー・ホプキンスと、アル・パチーノの存在感はさすが。
マリン・アッカーマンの、妖艶で狂った感じもゾクゾクしましたし。

もったいなかったのは、イ・ビョンホン演じる謎の男で。
いや、ミステリアスな演技はさすがだったんですが、ストーリーに取ってつけたような役どころに感じたので。
そこをもっとナチュラルに入れ込んでくれてたらな~と。

前半の散らかりっぷりが、少し残念でしたが
「ゴーン・ガール」を思わせるような、女の怖さが感じられるサスペンス映画でしたよ。


☆個人的見どころ
 ・女って怖い
 ・意外な黒幕
 ・最後の告白