変態だ!



『変態だ』
大学入学と同時に、ロック研究会に強引に入れられた男(前野健太)。
それがきっかけで、卒業後もミュージシャンとして活動を続けるが、なかなか売れるまでは至らず。
やがて結婚し子供も授かったが、実は男は、大学時代からの愛人(月船さらら)との関係も続いていた。
そんなある日、招かれた地方イベントに、旅行気分で愛人を連れて出かけた男。

だが演奏中、ガラガラの客席に妻(白石茉莉奈)の姿を見つけ、男は動揺する‥‥。

 

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監督はあの、空耳アワーのソラミミストでお馴染み安齋肇さん。

原作はみうらじゅんさんです。

凄いタッグだ。

 

良い意味でも悪い意味でもあるんですけど

まるで自主製作映画を観ているようでした。

モノクロを多用した、とても荒々しい演出だったんですが

ガツンと来るインパクトと、困惑するカオスっぷりが混在していて。

その辺ひっくるめての自由さが、すげえなと。

 

売れないミュージシャンでありながら、美人で優しい奥さんとかわいい子供

さらには愛人とどっぷりの性生活まで送っているという、プライベートの充実(?)っぷり。

 

でもそこには、本業の音楽で功を成せない鬱憤が、少なからずあったはずで。

なんとなく勉強してなんとなく大学に入り

なんとなく始めたミュージシャン稼業。

そこに突然訪れた、人生最大のピンチに、男の本性が爆発!?

 

鬱積していたものが爆発することなんて、ふとした一瞬のきっかけなんでしょうね。

それが溜まるのには、何年何十年とかかるのに。

「そんなアホな」な展開にも関わらず、ちょっと分からなくもないのが、この映画の恐ろしいとこですな。

 

そしてクライマックス。

インパクトだけで言うと、今年トップクラスのバカバカしさでしたよ。笑

もちろんこれは良い意味で!

 

ただ、低予算なのを隠せないのは仕方ないとしても

あの動物は、どう見ても‥‥。

シーン自体は、狂っててめっちゃ面白かったんですけど。

 

いっさい刺さる部分はなかったですけど

めちゃくちゃ印象に残る映画でした。

ですが、「おすすめですか?」と聞かれたら

僕は、「いや、別に」と答えます。笑

だって、変態やから!

 

 

☆個人的見どころ

 ・変態だー!

 ・美人でエロい嫁

 ・男vs‥‥