菅田将暉さん!



『溺れるナイフ』
中高生のカリスマモデルである望月夏芽(小松菜奈)は、父の仕事の都合で、海沿いの田舎町・浮雲町へ転居。
田舎での地味な生活に幻滅する夏芽は、ある日、コウ=長谷川航一朗(菅田将暉)に出会う。
コウは、地元の神主の一族で、みんなから一目おかれる存在だった。
天邪鬼で自由奔放なコウと、彼に惹かれた夏芽の仲は急接近。
そんなある日、夏芽がある事件に巻き込まれてしまい‥‥。
 
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ジョージ朝倉さんの人気コミックが原作だそうです。
監督の山戸結希さんは、原作の大ファンなんですって。
 
僕は原作は未読なんですが
菅田将暉さん、素晴らしかったですね。
いわば田舎の悪ガキの役なんですけど。
出て来た瞬間、パーッと光るような。
 
その町では自分は自由で無敵。
でも、どこかで自分の身の丈を感じていて。
この町を出たい気持ちも、出る理由もなく。
 
夏芽に対しても、自分が支配したい気持ちと、都会から来た美少女に遠慮してる部分と。
それらが全てナチュラルで。
白に近い金髪が、海や空とまじりあって。
本当にその町で生まれ育った、天然色の男子のようでした。
 
でも、一方の夏芽のキャラがもう、ブレブレで。
「東京に戻って芸能の仕事をしたいけど、コウという男に出会って揺らぐ」
くらいならまだしも。
あからさまに男の影響で、コロコロ意見が真逆に変わってしまって。
 
クールなのかと思いきや、急にぶりっこ丸出しになったりとか。
夏芽がどうしたいのか、どんな性格なのか、最後まで掴めずでした。
原作ではどんなキャラだったんだろう?
 
まわりのキャスト、すごく良かったんですけどね。
特にクラスメイトの大友役の重岡大毅さん。
いるんですよ、大友みたいなタイプ。クラスに1人くらい。
相手が誰だろうが、機嫌が良かろうが悪かろうが、誰にでもフラットに接して。
でもそれが嫌味じゃなくて。
重岡さん、上手かったなあ。
 
地元の少女役の上白石萌音さんも。
素朴な感じと、ふと見せた気の強さが、田舎のおおらかさと閉鎖性の両面を感じさせてくれました。

海沿いの街の美しい風景と
ドキドキさせられるような音楽に、期待値はぐんぐん上がったんですが。
そんなこんなで、深く入り込めませんでした。

あと、本編とはあまり関係ないけど、カメラマン(後に映画監督)のキャラがものすごく気持ち悪かったんですけど
監督さんは何か、そういった類いの職業の人に、偏見でもあるんだろうか?笑

 
☆個人的見どころ
 ・コウという少年
 ・フラットな大友
 ・おもしろカメラマン