『AMY エイミー』
2011年に27才の若さで急逝した天才歌手エイミー・ワインハウス。
2003年にデビューし、圧倒的な歌唱力で一躍スターに。
第50回グラミー賞では、5部門を受賞するなど、大成功をおさめる。
しかし、ドラッグなど、スキャンダラスな話題も多かったエイミー。
そんな彼女の人生を、秘蔵フィルムやプライベート映像で振り返ったドキュメンタリー。
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監督は「アイルトン・セナ 音速の彼方へ」などのアシフ・カパディア。
エイミー・ワインハウスをご存知ない方も、この映画を観れば一目瞭然。
いや、一耳瞭然かな。
その歌唱力はもう、誰が聴いても天才と分かる領域なのです。
僕なんかは、歌い出しを聴いた瞬間、全身に鳥肌が。
でも、その才能のせいで、エイミーの人生は波乱万丈のものに。
結局、それだけの才能を持って生きるには、エイミーという人間が繊細過ぎたのですね。
彼女はただ、自分の好きな時に歌いたかっただけで。
大勢の客が詰めかける大ホールや
ビルボードに載る自分の名前には興味がなかったんすな。
だからこそ、パパラッチに執拗に追われたりすることに耐えられなくなって。
きっと、そういう名誉欲なんかをもっと強く持っていれば、また違った人生を歩めたのかも‥‥。
でも、良い環境で歌い、生活し、ある程度の自分のわがままを通せるようになるには、それなりの成功は不可欠なわけで。
その辺の矛盾が、ちょっとずつ彼女を壊して行たったんですね。
晩年の映像などは、ちょっと目を覆ってしまうほど。
あと悲しいことに、まわりの人間に本当に恵まれてなくて。
特にダンナ。
クズ。クソ。ああ、何を言っても足りない。
いけしゃあしゃあと映画用にコメントを出してるのすら、腹立ちましたよ。
まあ、ダンナの証言が重要なのは分かりますけど。
神様から素敵な歌声を授かったのに
そのせいで波乱万丈の短い人生になってしまったエイミー・ワインハウス。
それでも、彼女の素晴らしい歌声は、後世にも残り続けることでしょう。
映画を通して、エイミーの人生を深く知ることができて、僕は本当に良かった。
☆個人的見どころ
・歌声
・旦那のクズっぷり
・ドラッグの恐ろしさ