門脇麦さん!


『二重生活』
大学院に通う25才の珠(門脇麦)は、恋人の卓也(菅田将暉)とマンションで同棲中。
哲学科の修士論文のテーマ決めに悩んでいたところ、恩師の篠原(リリー・フランキー)にある提案をされる。
それは、全く見ず知らずの人をしばらく尾行し、そのことをレポートにするというものだった。
返事を保留した珠だったが、帰り道に隣の大きな家に住む、幸せそうな家族の主人・石坂(長谷川博己)を見かけ、思わず尾行。
彼女は教授の提案を受けることを決意し、早速石坂の尾行を始めるが‥‥。

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小池真理子さんの小説の映画化です。
監督は岸善幸さん。

冒頭から妙な設定に引き込まれてしまいまして。
珠のつたない尾行っぷりは、臨場感たっぷり。
とはいえ、さすがに近づきすぎな気がしましたけど。近っ!

エリートサラリーマンで良きパパであろう、名も知らなかった隣人。
尾行していると、意外な事実が次々と。
軽い気持ちで始めた尾行相手が、いつしか目の離せない存在に。

明かされて行く秘密と、緊張感のある展開を、珠の目線で見せてくれるので
いつしかこちらも、目撃者のような感覚で見入ってしまいました。

同棲相手との距離感も絶妙で。
好きだし、一緒に住んでるけど、最後の部分の心の扉を開けない彼女。
それに薄々気づいてはいるけど、見て見ぬふりをしている彼氏。
上手いっすなー。お二人とも。

ただ、見終わったときに、結局何だったのかなと思ったり。
珠も石坂も教授も。
まわりに見せてる部分と見せてない部分で、一人の人間が構成されているのだと
それが伝えたい一つなのかと僕は思ったのですが。

教授がなぜ珠にこの課題を出したのか
そしてなぜ、最後にああいう行動に出たのか
僕にはちょっと処理できなかったです。

観た人といろいろ答え合わせしたくなる映画でした。


☆個人的見どころ
 ・尾行にはまっていく珠
 ・大家のおばはん
 ・結局エロい石坂