『ルーム』
閉ざされた小さな部屋で暮らす、５才のジャックと母親のジョイ。
実はジョイは、７年前からその部屋で監禁されていて、ジャックもそこで生まれた子供なのだ。
監禁しているのは、オールド・ニックと呼ばれる中年男。
ある日、心身ともに限界に来たジョイは、ジャックに外の世界がもっと広いことを教える。
そして２人でオールド・ニックをだまし、ジャックを外に出そうと画策するが‥‥。
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エマ・ドナヒューの小説「部屋」が原作だそうです。
監督はレニー・アブラハムソン。
なんとまあ、心が苦しくなる映画でしょうか。
ず～っと心臓を捕まれて、ギュッとされているような。
それだけ真に迫っているという意味ですよ。
大きく分けると、２つのブロックに分かれてまして。
監禁されているところと。
外に出てからと。
（外に出るのはネタバレじゃないですよ。予告編で明らかになってますので）
監禁主であるオールド・ニックに怯えながらも
息子を守るため、自分を保ちつつ、なんとか２人で生き延びようとする監禁時代。
物心がつき、自分の意思を口にするようになった息子は支えでもあり、ストレスでもあり。
いつしかジョイの精神状態は限界に。
そして外に出てからの暮らし。
あれだけ望んだ外の世界なのに。
マスコミや近所の好奇の目。
ぎこちなくなってしまった両親との関係。
奪われてしまった自分の７年。
一方、あれだけ自分を頼っていた息子は。
子供の順応力は凄いですからね。
外の情報を得て、馴染み、少しずつ自分の手から離れて行ってしまう。
監禁されている時に、心の支えにしていた息子を、奪われたような感覚になったんですかね。
誰も信じられなくなったジョイは、心の闇がさらに深くなってしまい‥‥。
お母さん役のブリー・ラーソンは、この映画でアカデミー賞の主演女優賞を受賞したそうで。
本当に素晴らしかったです。
監禁生活と、外に出てからと、心の追い込まれ方が違うんですよね。
実際の親子のドキュメンタリーを見ているかのような。
その真に迫りっぷりから、実話がモデルなのかと思ってしまいましたよ。
そして、ジョイ役の子役のジェイコブ・トレンブレイ君がまた素晴らしく。
いやもう、天才ですよ。天才子役。
そんな２人が演じる、奇異な人生の母子。
目が離せませんでしたよ。
面白かった！
☆個人的見どころ
・病んでいく母
・名子役ジェイコブ君
・髪の毛パワー