リーマン・ショックの裏で‥‥



『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

2005年、ニューヨーク。

金融トレーダーのマイケル・バーリは、住宅ローンと、それを含む金融商品が破綻寸前であることを察知。

しかし、銀行家や政府に訴えるが、誰にも相手にされない。

そこで、「クレジット・デフォルト・スワップ」という商品で、ウォール街を出し抜く計画を立てる。

同じころ、マイケルの計画に気付いた銀行家のジャレドも、一儲けしようと動き出し‥‥。


---------------


「マネーボール」のマイケル・ルイスのノンフィクション小説「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」が原作だそうです。

監督は「アントマン」の脚本を手掛けたアダム・マッケイ。

クリスチャン・ベイル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットなど、出演者も豪華!


「リーマンショックの真実」だと銘打ってますけど、そういう映画ではなくて。

リーマンショックの裏側で、それをいち早く察知し、一儲けをしようとした男たちの話でした。

まあ、それによって、僕みたいなもんでも、あの金融危機の仕組みがよく分かりましたけど。


とにかくもう、ついて行くのに必死でしたね。笑

経済用語の多いこと。

知らない言葉のたくさん出てくること。

ただ、ちゃんと説明してくれるゾーンがあったので、ちんぷんかんぷんではなかったです。


要するに、アメリカ経済が破綻することに賭けた男たちなんですな。

バブルの真っ只中、そんなことがあるはずないと、まわりに嘲笑されながら。

自分たちも、身銭を切ってる分、リスクを負いながら。

自分の破産が先か、経済の破綻が先か。


それぞれのアプローチでその情報を掴み、それをどう金儲けに使うか。

いかにしてその利益を増やすか。

アクション映画のようなスリルを感じられる映画でした。


ただ、これがフィクションならば、もっと気持ち良かったかもですが。

あのリーマン・ショックは世界中に影響を及ぼし

たくさんの人が職を失い家を失い

こんな僕みたいな、しがない芸人でも、分かりやすく仕事が減りましたから。笑

まあ、そこへのフォロー的なセリフもありましたけど。


その裏で大儲けをしていた人たちの話なんて、決して気持ち良くはないっすな。

もちろん、彼らが声をあげていたとしても、リーマンショックは回避できないところまで来ていたわけですけど。


みんながみんな、楽して儲かるシステムなんてないのだ。

もしそうなっている状態だったとしたら、どこかが歪んでいるし、誰かがそこに気付き正さないと。

働いた分だけもらうお金が、一番健全だ。


ストーリーとは関係ないですけど、ぽっちゃり気味のヒゲのおじさんが、途中でブラピだと気づいて驚いてしまった。

役者の役作りってすごいな。



☆個人的見どころ

 ・気づいた男たち

 ・破綻の時

 ・メタル好きトレーダー