『俳優 亀岡拓次』
ヤクザ、泥棒、ホームレスと、依頼されればどんな役でもこなす俳優・亀岡拓次(安田顕)。
出演した映画・ドラマは数知れないが、すべて脇役・チョイ役。
顔は見たことあるけど、名前が浮かばない‥‥そんな役者が亀岡だった。
亀岡の楽しみは、仕事が終わって、帰りに飲むお酒。
ある日亀岡は、地方ロケの合間に入った居酒屋で、そこのお姉さん(麻生久美子)に恋をしてしまい‥‥。
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原作は、自身も役者をしてらっしゃる作家の戌井昭人さんの小説。
監督は、「ウルトラミラクルラブストーリー」の横浜聡子さんです。
失礼ながら、僕が安田顕さんを認識したのが、「龍三と七人の子分たち」で。
約一年前ですよね‥‥すみません。
その時の、迫力あるチンピラ役がすごく印象的で、帰ってすぐにチェックして。
なんでこんな上手い人が、今まで埋もれてたんだ?と。
まあ、自分が無知だっただけだと、すぐに知ることになったんですけど。
「脇役」が「主役」なわけですから。
簡単そうに見えて、難しいと思うんですよね。
でも、さすがの安田顕さん。
演技力は高いのに、酒に弱く、どこか気の抜けたような亀岡を、魅力たっぷりに演じてらっしゃいました。
そして、亀岡が恋する居酒屋のお姉さんが麻生久美子さん。
安定だ。安定のかわいさだ。
なんでしょうね、あの自分の町にもいそうな感じ。(もちろん誉めている)
近所にあの居酒屋があったら通うな。通う。
山崎努さん、新井浩文さん、染谷将太さんなどが、映画監督役で出演しておられまして。
それぞれにそれぞれな接し方をするのも楽しく。
僕は詳しく分からなかったですけど、映画業界あるあるとか入ってるんでしょうね。きっと。
ただ、亀岡の魅力は分かったんですけど
それをどう動かそうとしているのか、どう見せようとしているのかが、いまいち伝わってこず。
安田さんがじゃないですよ。ストーリー展開的に、ですよ。
観ていてなんだかじれったい気持ちになってしまいました。
でも、安田さんの渋いところが観れたので、なんだか満足っす。
これからも要チェックな役者さんやで!(彦一風)
☆個人的見どころ
・俳優 亀岡拓次
・麻生さんの女将っぷり
・完璧なスナックのママ・杉田かおるさん