ついにラスト!


『さらば あぶない刑事』
横浜港警察捜査課の名物刑事、タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)こと、鷹山と大下。
数々のトラブルを起こしてきた2人も、ついにあと5日で定年という年に。
そんな時、2人が追っていた暴力団幹部・伊能の惨殺死体が発見される。
横浜のブラックマーケットを仕切っていた伊能が死んだことで、マフィアたちの均衡は崩壊し、大混乱に。
そこに中南米の凶悪犯罪組織BOBが、横浜に進出し始めて‥‥。

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テレビシリーズ第1弾が1986年放送ですって。
なんと30年!
僕ら世代で、見てなかった人間はいなかったと言っていいほど大ブームになった「あぶデカ」こと「あぶない刑事」。

おしゃれでカッコ良くて、ユーモアがあって。
硬派のタカ、軟派のユージ。
それに振り回される後輩のトオル(仲村トオル)。
とにかく騒がしい薫(浅野温子)。笑
もうみんな、あの頃のまんま。
ベンガルさんや木の実ナナさんも、もちろん登場。

余計なことはいらないんですよね。
わざわざ今風にしたりとか。
タカとユージを仲違いさせてみたりとか。
この映画を観に来る人のほとんどは、あの頃のあぶデカの空気を味わいたいんですから。

何事にも動じないタカと、ユージのステップと。
どんなピンチにもジョークを忘れず。
そしてでかいサングラス!

良い意味でもう、昭和の終わりのバブルな香りと、ツッコミどころが満載で。
冒頭からたった2人で、車でブラックマーケットに突っ込んで行くなんて、今どきジャッキー・チェンでもやらないですよ。
いや、ジャッキーならやるか?

もちろん、年は取ってて、役職も変わって。
でも、あの時の関係性のままで。
30年前の感じでやろうとすると、ヘタすれば痛々しくなるかもなんですが、そこに無理はなく。
みんなずっとあの「あぶデカ」の世界で生き続け、年を取ってきたかのようにナチュラルで。
カメラに映らない絆とチームワークが見えるようでした。

今回、シリーズ最大の敵であるガルシア役が吉川晃司さん。
そう言えば少し前に、バイクのスタントの自主練をしていて足を骨折したニュースが出てましたけど
この映画のためやったんですね。
杖をついている役でしたけど、足を痛めたから、追加した設定やったんですかね。笑

そんな吉川さんも、最後にふさわしい悪役ぶりで。
舘さん柴田さんたちと同じく、昭和から活躍してらっしゃるスターですから。
なんて熱い人選だ!

そして、大切なのは幕引き。
大人気刑事ドラマ「あぶない刑事」を終わらせるわけですから。
タカとユージは、定年を目前にして、おとなしくしてるはずもなく。
さて、無事に定年の日を迎えられるのでしょうか。
それとも‥‥。

きちんと終わらせてくれて良かった。
寂しいけど、すっきり。
青春の1ページが終わったな~。


☆個人的見どころ
 ・「あぶない刑事」の世界
 ・最強の敵・ガルシア
 ・名曲「RUNNING SHOT」!