ひ、ひとくい!


『グリーン・インフェルノ』
女子大生のジャスティンは、学内にある活動家のグループに参加。
彼らは、ジャングルの森林を伐採し、現住民族を追いやる工事に反対するためジャングルの現地へ。
そこでの活動を終え、強制送還されることになったが、その途中、プロペラ機が故障。
ジャングルの奥地に不時着するが、そこは人間を食べる習慣のある、食人族のテリトリーだった‥‥。

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一番下にネタバレがあるのでご注意を

「ホステル」などのイーライ・ロス監督です。
1981年に日本でも公開され、話題になった映画「食人族」がモチーフだそうな。
ちなみにイーライ監督は、撮影後に主演のかわいこちゃんロレンツァ・イッツォと結婚したんですって。
食ったり食われたり!笑

正直、スプラッター映画は苦手で。
でも、話題になってると、行きたくなっちゃうんですよね。困ったことに。

確かにグロいですし、目を覆うようなシーンもたくさんありましたが。
観てて思ったのが、ただ残忍な部族に、世間知らずな学生たちがめちゃくちゃにやられるだけの映画じゃないんだなと。

人は食うけど、それはただの食事で。
いや、ただのじゃないな。ごちそうで。

日本でもある話じゃないですか。
田舎に行ったら、さっきまで庭を走ってたニワトリを料理してくれたとか。
昔からクジラ食べてるのに、他の国がごちゃごちゃ言ってきたり。

人を食うなんて、そりゃこっちからしたら、考えられない残忍なことですけど
その部族はただ、部族以外の人間は食べ物であり、ごちそうなんですよね。

「人が食べれる!」
と分かったときの、子供たちのはしゃぎっぷりと無邪気な笑顔。
食べ終わった後の、皮や骨で遊んだり。
その残忍な行為と笑顔のギャップに、ゾッとしたと言うよりは、気づかされましたよ。
これは文化の違いなんだと。

結局、出てくる人間全員、自分が満たされたいから動いてるんですよね。
森林伐採する企業も
人を食う部族も
反対運動のために現地に行った大学生たちも。
「人のため地球のため」なんて掲げてる分だけ、大学生たちの方がタチが悪いんじゃないかと思ったりも。

いや、もちろん実際に目の前に、人食い族がいたら、
「ダメですよ」
って言いますけど。笑

ラストのおまけシーンはちょっと、余分な気もしましたが。
まあ、あれは監督のジョークなんでしょうかね。


☆個人的見どころ
 ・はしゃぐ子供たち
 ・俺たちの武器はスマホだ!笑
 ・まさかの衛星写真


ここからネタバレ注意!
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部族の女の子が、主人公を檻から逃がすくだりがあるんですけど
そこはまあ、ありがちやなと思ったんですが。

それによってめっちゃ怒られるわけではなく。
同い年くらいの女の子に「まったくも~」と言われるくらいで終わって。
これがまた、「人間じゃなくて、なついてきた子豚がかわいそうになって逃がした」程度なんだなと。気付かされたとこで。
何だか妙に印象的でしたね。