ヒラリー・スワンク主演。


『サヨナラの代わりに』
弁護士をしている優しい夫を持ち、セレブな友人たちに囲まれ、順風満帆の人生を送る35才のケイト。
だがある日、全身の筋力が徐々に萎縮する難病ALSと診断され、1年半後には車椅子生活に。
ケイトは、夫が選んだヘルパーが気に入らないと、勝手に解雇。
代わりに、料理もまともにできないガサツな女子大生ベックを雇う。
2人はたびたび衝突するが、難病の自分に気を遣わず接するベックに、ケイトも徐々に心を開き‥‥。

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監督は、「最後の初恋」のジョージ・C・ウルフ。
ケイト役は、「ミリオンダラー・ベイビー」のヒラリー・スワンク。
ベック役のエミー・ロッサムは、あの「DRAGONBALL EVOLUTION」で、ブルマ役を演じたことでお馴染みですよね。お馴染み?

車椅子生活の人と、ガサツなヘルパーと言うと、思い出されるのが「最強のふたり」。
あっちは男二人ですけど。
状況が違うとは言え、介助がいるのは共通点で。

2つの映画を観て思ったことは
介護される側の人に、こちらがしてあげたいと思うことと
向こうがして欲しいと思うことに、ズレがあるのかなと。

まあそもそも、「してあげたい」という言い方が傲慢なのかも。日本語難しい。

介護する側は、なるべく不自由のないように、暮らしの手助けをすることを第一に努めるのですが
もちろんそこも大事なんでしょうけど。
される側は、そんな業務的なことより、まず人と人だということを分かって欲しいってことなのかなと。

ヒラリー・スワンクが、これでもかという熱演で。

なぜ自分がこうなってしまったのかという、ケイトの絶望。

愛する夫への苛立ちは、イコール自分への苛立ちでもあって。

やりたい事・言いたい事は増えるのに、自分でできる事は減っていき。
実際に病気にかかってしまった人が、最後の力を振り絞って生きてるような迫力を感じました。
なんだこの凄い女優さんは。


そこに現れた、バカなヘルパーのベック。

最初は、雇ってくれりゃ何の仕事でもいい感覚で。

介護職も未経験。掃除も料理も適当。

でも、ケイトが気に入ったのは、自身の病状に、同情がなかったこと。

憐れむような目はせず、ただそこにいて、そういう状況で生きている人同士として会話したこと。


そんな2人が、それぞれの現状もありつつ、徐々に友情が芽生え。

とは言え、相容れない部分もあり、仲違いも。

ただ、そうこうしているうちにも、ケイトの病状は進行し‥‥。


エミー・ロッサム、かわいいっす。
ガサツで下品やけど、笑顔がキュートで憎めなくて。
なんだか、若い頃のキャメロン・ディアスを思い出しました。

ラストもグッと来ましたよ。

悲しいストーリーではありますけど、悲壮感はなく、前向きになれる映画でした。


☆個人的見どころ

 ・ヒラリー・スワンクの迫力

 ・エミー・ロッサムかわいい

 ・ケイトの言い遺したこと