くそじじい!


『ヴィンセントが教えてくれたこと』
一人暮らしの老人ヴィンセントは、酒とギャンブルが大好き。
借金まみれでだらしなく、人が嫌いでまわりも彼を嫌っていた。
ある日、隣りにシングルマザーと小学生の息子オリバーが越してくる。
ひょんなことから、放課後の数時間、ヴィンセントは子守りのバイトを引き受けることに。
最初はお互い嫌々だったが、オリバーがヴィンセントの隠された優しさを知ってから、2人は徐々に打ち解けて行き‥‥。

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監督・脚本は、セオドア・メルフィ。
ヴィンセント役はベテランのビル・マーレイ。
オリバー役には、ジェイデン・リーベラー。
他にも、ナオミ・ワッツやメリッサ・マッカーシー、テレンス・ハワードなど、何気に豪華なキャストで。

僕は、こういう偏屈じじいモノに弱いのかもしれません。
きっちり泣かされてしまいました。

とにかくまあ、不良じじいなんですよ。
借金まみれのくせに、ギャンブルはするし、バーに入り浸るし、女は買うし。
そこに預けられることになった、ひ弱な少年オリバー。

そんな2人が、徐々に心を通わせるようになり‥‥
なんて、ぶっちゃけベタな展開で。
どうせ仲良くなるんでしょ?
悪いこと教えたりするんでしょ?
なんて、斜に構えて観てたんですが。
気付けば術中にハマっているという。

実は、ヴィンセントには、誰にも伝えていない秘密が。
それを知った時、オリバー同様に、「おおっ!」と思ってしまいました。
人にはそれぞれ、言えない、言わない秘密があるのだなと。

思ったことは言う。やりたいことはやる。
他人に迷惑をかけようとも。
僕は、そんな生き方が決して良いとは思いませんけど。
いじめられっ子で内気なオリバーは、彼からいろんなことを学ぶのです。

そんなオリバーの成長を見て、刺激は受けるものの、特に生き方は変えないじいさん。
そこのリアルさがまた良くて。笑

しかしそんなヴィンセントに、人生の大きな転機が。
ヴィンセントの人生は、2人の関係はどうなって行くのでしょうか。

偏屈じじいモノで有名なのは「グラントリノ」とか。
あと僕は「アンコール‼」という映画がめっちゃ好きなんですが
それらにラインナップしたくなる、素敵な偏屈じじい映画でした。

そしてラストの、がさつなのに憎めないエンドロール。
良いラストやったなあ。めっちゃ好きです。


☆個人的見どころ
 ・じじいと子供は鉄板
 ・じじいの秘密
 ・エンドロール