ジェイク・ギレンホール!


『ナイトクローラー』
定職につけず、盗品を横流しして食いつないでいるルイス。
ある日、事故現場に出くわしたルイスは、事故や事件の映像を撮ってテレビ局に売っているパパラッチに遭遇。
ルイスも安い撮影機材と警察無線傍受機器を購入し、見よう見まねでその仕事を始める。
ルールやモラルなど意に介さないルイスの過激な映像は、徐々に高値で買い取られるように。
やがてプロデューサーもより過激な映像を求め出すと、ついにルイスはとんでもない行動を‥‥。

---------------

「ボーン・レガシー」などの脚本家のダン・ギルロイが初監督した作品だそうです。

初監督?
本当に?
めっちゃ面白かった!

とにかくもう、ジェイク・ギレンホールの狂気を含んだ芝居が素晴らしくて。

あからさまに頭がおかしく見えるわけではなく。

日常では普通に仕事をし、人と接しているのが恐ろしいところで。


ウザいし怖いしムカつくんですけど、妙に関心してしまう部分もあって。
そこがミソなんですよね。
少しでも、「こいつ、やるな」という素振りを見せると、とたんにその隙間に入り込み
気付けば、どえらい上から物を言われているという。

人としては本当にクズなんですけど
野心のかたまりで、そのためには手段を選ばないルイスにとって
パパラッチという仕事は天職だったわけで。

持ち前のバイタリティと、他人の不幸もお構いなしの無神経さで、のし上がって行くのですが
もちろんそんな順風満帆で行くわけもなく。

序盤からすでに、ヒリヒリする空気にやられてたんですけど
終盤の下衆の極みな展開にもう、まばたきも忘れるほど見入ってしまいました。


凶悪犯罪も扱うんで、もちろん銃や凶器も出てくるんですけど

命のやり取り以外で、こんなにハラハラヒリヒリできる映画は、なかなかないですよ。

パパラッチという天職につき
元々内に潜んでいた狂気が、さらに増長していったルイス。
そして、ルイスの狂気に飲み込まれたまわりの人間たち。

僕にとっては、本当に嫌いなタイプの人間が主人公だったんですが

腕ずくで「面白い!」と思わされてしまいました。すごい。


☆個人的見どころ
 ・狂気!

 ・強引すぎる交渉術


 ・おばちゃん‥‥