北斎とその娘。


『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』
江戸時代。さまざまな風俗を描いた浮世絵が、庶民の間で人気だった。
浮世絵師の葛飾北斎は、大胆な作風で一世を風靡。
その娘・お栄も優れた絵の才能を受け継いでいた。
父と一緒に暮らすお栄は、頑固で変わり者の父に、いつも手を焼いていて‥‥。

---------------


杉浦日向子さんの代表作の一つ「百日紅(さるすべり)」をアニメ映画化した作品です。


日本史はいつも赤点ギリギリだった僕でも

そりゃあ葛飾北斎は知ってますよ。

でも、どんな人間だったのか、とか

娘がいたりとか

その娘がアシスタント的存在だったりとか

知りませんでしたよ。


思うに、絵に宿る力って、今より大きかったんじゃないですかね。この時代。

絵の絶対数がはるかに少なかったっていうのも、もちろんあると思いますし。

なんでもかんでも科学的にどうのじゃない時代ですし。

その、力を宿す人間の代表格が北斎で

それを、一番近くで見ていたのがお栄で。


でも、今も昔も天才と呼ばれる人間には、変わり者が多いようで。

お栄も、北斎に振り回される毎日。

そんなこんなにも負けない気丈な女性お栄と、その親子を取り巻く人々が、当時の江戸の風俗とともに描かれておりました。


こまかいエピソードがいろいろ入ってて、ちょっとブツ切り感があるなと思ったんですが

原作はもっと長いんですね。それでかな。

あと、それぞれの声を、有名な俳優さんや女優さんがやってらっしゃったんですが

どうしても、御本人たちの顔が浮かんでしまって。僕はですよ。


アニメも素敵でしたけど、いっそのことこのキャストで実写版も観てみたいな~なんて思いました。



☆個人的見どころ
 ・妹のくだり
 ・芸者さんのくだり
 ・ お栄の恋心