後篇!


『ソロモンの偽証 後篇・裁判』
雪の日に、中学校の敷地内で死んでいた男子生徒。
警察は飛び降り自殺だと判断するが、その生徒は殺されたと書いた告発状が出回る。
校内に動揺が広がるが、警察は判断を覆さず。
真実を知りたい生徒たちは、自分たちだけで作る、学校内裁判を執り行うことにするが‥‥。

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宮部みゆきさんが、9年に渡り連載していたミステリー巨編。
それを「八日目の蝉」の成島出さんが監督し映画化した作品の後篇です。

前振りに徹した前篇。
正直、そこの物足りなさが結構ありまして
(1本分の料金払ってるのだから、という貧乏臭い理由)

そして後篇の裁判。
そりゃあもう、怒濤の展開があるのかと。
思いきや。

意外とテンポアップして行かず
ゆったり噛み砕くように進んで行きまして。
もちろん、驚きの展開はあったのですが
振りかぶられた分だけ、それが小さく感じてしまいました。

裁判の部分が事細かに描写されるのかと思いきや
それはそれでサクサク進みましたし。
そこがメインなので、僕はそこの厚みを期待してたので。

なにより、このままだと、死んだ子がただ頭がおかしかった、みたいに見えて。
現在と将来に悲観的になり、どんなものにも屁理屈並べてつっかかるような感じは、思春期にはありがちですし。
彼はその気持ちが人一倍強かったのでしょうけど。
それにしても、嫌な部分だけ描かれていたので。

生徒役の子達は、不慣れなのもあってか、お芝居につたなさを感じる部分もあったんですが。
それぞれが真剣に懸命に、芝居に、映画に取り組んでいるのが伝わってきまして。
そこは熱かったですね。

前後篇2本に分けることによって、全体が薄くなって、後篇に対するハードルも上がっちゃたのかなと思いました。
僕は1本でギュッときて観たかったです。


☆個人的見どころ
 ・子供たち熱演
 ・塚地君も熱演
 ・真実