香港発・格闘アクション!


『激戦 ハート・オブ・ファイト』
父親の会社が倒産し、荒れる父と無一文生活を送ることになったチー。
総合格闘技の大会で賞金を稼ごうとジムに通い始める。
そこには、借金まみれで雑用係りをしているファイが。
彼がボクシングの元王者だと知ると、ファイは弟子入りを志願。
2人はそれぞれの想いを抱え、過酷な世界に身を投じる‥‥。

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香港映画=カンフー映画だったことは、もう今は昔。
なんと戦いの舞台はMMA=総合格闘技に。

現実でも映画でも、プロの格闘家はみんな、大小あれどドラマを背負っていると思うのですが。
この2人のドラマは重みたっぷりでしたよ。

チーは、世界中を旅していた気ままな坊っちゃんだったのが、父の会社の倒産という、寝耳に水の出来事があり、無一文に。
元ボクシング王者のファイは、八百長で身を落とし、借金取りに追われる毎日。

その2人の物語に、チーの父や、ファイの下宿先の訳あり母子の物語も絡んできまして。
いつしか、熱いドラマに釘付けで見入ってしまいました。

チーの下宿先の少女シウタン役のクリスタル・リーがめっちゃかわいいんですよね。
演技もお上手なので、ストーリーの鍵を担いつつ、映画全体の良いスパイスになっておりました。
香港の芦田愛菜ちゃんだ。
調べたらマレーシアの子やったけど!

ただ、試合のシーンが物足りなかったかなと。
今時もう、「この体勢になったら勝負は決まり」というのは、格闘技マニアでなくても分かりますから。
そんな体勢から試合をひっくり返されたりすると、「いやいや。いやいや~」ってなっちゃいますよ。

それに、くじ引きとはいえ、デビュー戦からチャンピオンに挑戦というのも、ちょっと強引な大会方式でしたし。
(ネタバレではないのでご心配なく。そこから展開して行きます)
その辺が惜しかったな~。

ファイ役のニック・チョンも、チー役のエディ・ポンも、ものすごく体を作ってまして。
そこは説得力十分。
ニックにいたっては、もう47才だとか。
顔はヴィンテージのしゅん似ですけど。
(知らなければググりなさい)

劇中でもそれくらいの年齢設定でしたが
若く見えるから、30代半ばくらいかなと思って見てたんですよね。
老けメイクにすればよかったのに。
もったいない!

そんなに話題になってなかったので期待せずに観たのですが
男たちの熱い戦いに、心震わされる映画でした。
まさに激戦!


☆個人的見どころ
 ・まさかのエスケープ方法
 ・香港の芦田愛菜
 ・「私の彼氏よ!」