『寄生獣』
突如海から出現した、小さな蛇のような寄生生物・パラサイト。
それらは、人間の体に入り込んで脳に寄生し、体を乗っ取り、他の人間を食料とするのだ。
平凡な高校生・泉新一（染谷将太）の体にも寄生生物が入り込むが、とっさに食い止め、生物は右手に宿る。
お互いのため共生するうち、新一と右手に宿るパラサイト「ミギー」の間には絆が。
やがて、生活の幅を広げてきた寄生生物は、新一の学校にも現れだし‥‥。
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１９９０年代に大ヒットした、岩明均さんの人気マンガの実写化です。
監督は「Always 三丁目の夕日」「永遠の０」などの山崎貴さん。
僕も夢中で読みましたよ。
その斬新な設定と、スリリングな展開に引き込まれ、一気読み。
改めて思ったのは、やっぱり世界観が凄いですよね。
爆発的に増えた人口。
止まらない環境の破壊と汚染。
そんな時に現れたパラサイト。
人間に寄生し、規制された人間は、人間のみを捕食する。
一見残酷に見えるパラサイトが
ひょっとしたら、地球自身が送り込んだ何がしかのようにも思えて。
まあ、原作では宇宙から飛んできてましたけど。
一番気になるところは、やはり自在に形を変えて人間を攻撃し、捕食するパラサイトの仕上がり具合なのですが。
そこはさすが、邦画のCG映像の第一人者と言っても過言ではない山崎監督。
マンガで見た時の衝撃のように、インパクト十分でした。
原作とは多少違うストーリーのところもありましたが、なんでもかんでも一緒がいいとは、僕は思わないので。
マンガの世界観を壊さず、かつ原作を知らない人にも分かりやすく。
細かいエピソードをすっぱり削ったことで、すっきりしてストーリーが追いやすくなったんじゃないですかね。
染谷将太さんがまたいいんですよ。
最初は内気で文科系の高校生なのに
ミギーにくっつかれ、戦いに巻き込まれるうち、徐々にたくましく、かつ冷酷な部分が出てくる新一を、しっかり表現しておられました。
深津絵里さんも、パラサイトに乗っ取られた田宮良子を怪演されてましたし。
キャストもナイスでしたね。ええ。
しかし、これはズルいなと思ったのですが。
これ一作で完結ではなかったのですね。
確かに原作は、１本の映画に収めるには長いので。
ちょっと脚色して、良い落としどころをつけたりするのかなと思っていたのですが。
結構中途半端なところで終わり、エンドロールの後に、次作「完結編」の予告が‥‥。
いや、別にいいんですけど。それでも観に行くし。
だったら最初から、前後編っぽく銘打つべきでは‥‥。
まあ、僕がチェックしてなかっただけで、２部作なことは公表されてたのかもですけど。
なんだかなあ。
潔くないなあ。
モヤモヤ。
☆個人的見どころ
・暴れまくるパラサイト
・変わっていく新一
・取り乱すミギー