傑作!


『劇場版 テレクラキャノンボール2013』

AV監督カンパニー松尾作品で人気のAVシリーズ「テレクラキャノンボール」が数年ぶりに開催されることに。

参加者は、カンパニー松尾、バクシーシ山下、ビーバップみのる、嵐山みちる、タートル今田、梁井一の6人。

それぞれ車やバイクで、東京から仙台を経由し、最終地点札幌を目指す。

レースの得点は、各地点までの着順と、その地点でゲットした女の子のポイント。

優勝者には、帰りのフェリーのVIPルームで、新山かえで・神谷まゆ、2人のAV女優を好きにできる権利が‥‥。


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内容的に、大声で宣伝はできないのでしょうけど。きっと。

口コミで広がり、いろんな劇場に場所を移しながら、ロングラン上映されつつある作品です。


元々が10時間のAVなんですって。

と言っても、純粋にカラミを見せるAVとは趣向が違ってまして。

どちらかというと、男たちの争いがメインの、一風変わったAVなんですが。

それを2時間に凝縮し、劇場で上映できるギリギリラインまで加工・編集したのがこの劇場版なのだそうです。


いや~、これがもう、本当に。

めっちゃくちゃ面白かった!

僕が観た、うちの近所の映画館・ポレポレ東中野は超満員で。

その満員の客席から、爆笑あり、悲鳴あり、ドン引きあり。笑


僕は過去作を見たことなかったのですが、今回が第5回目ということで

ルールも細分化され、洗練されつつあるようです。

レースポイントは着順。

セックスポイントは、ゲット順ももちろん得点ですが

路上ゲットならプラス、顔出しOKもプラス、40代ならマイナス、などなど。


今、ルールをチラと説明しただけで分かるように、本当にくだらないんですよ。

そのくだらないことを、真剣にやっているのです。

いい大人の男たちが。

その一喜一憂が、本当にくだらなくて、おかしくて。


たかが1ポイントのために、そこまで体を張るのかい、と。

もう優勝は無理なのに、1つ順位を上げたいがために、そこまで無茶をするのかい、と。

失礼かもですけど、参加者の男たちにとって、優勝ご褒美のAV女優さんは、本当に副賞で。

男たちは純粋に「勝ちたい」という欲を糧に、「優勝」という栄誉だけを目指し

己の限界に挑戦しつつプライドと戦いつつ、しのぎを削るのです。


なんかカッコ良い書き方になっちゃいましたけど、レースのルール自体は本当にくだらないですよ。何度も言いますけど。

そのくだらないことを真剣にやっている姿が、だんだんと本当にカッコよく見えてくるのです。

たかがゲームと割り切るのか。

されど真剣勝負と全力を尽くすのか。

このレースでは、全員が後者で。

それぞれの喜びと反省、達成感と後悔が交錯するレース後の表情などは、オリンピックで金メダルを争い合ったアスリートたちのように、輝いて見えましたよ。


なんか、いろいろもらったなあ。

腹から笑わせてもらった上に、芸人の端くれとして、良い刺激ももらいました。


しかし、僕ら一般人からしたら、AV男優さんなんて、神のような存在だと思っていたのですが。

男なんて、精神的に弱いもんですからね。あ、股間の話。

でも男優さんは、どんな相手だろうと、どんな状況だろうと、カメラがまわれば完璧な仕事を‥‥

という存在だと思っていたのですけど。

AV男優さんといえど男。

無理なものは無理なのですねえ。なんか親近感。



☆個人的見どころ

 ・やる人生かやらない人生か

 ・無理なものは無理

 ・観た人には分かる、例のアレ