劇団ひとり初監督作!

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『青天の霹靂』
場末のマジックバーで働く売れないマジシャン・轟晴夫(大泉洋)は、母は子供の頃に出て行き、父とは十数年も音信不通。
ある日、警察から連絡があって出向くと、ホームレスになっていた父が亡くなったことを知らされる。
段ボールハウスにあった父の遺品に、自分との写真を見つけ、虚しさに涙していると、突然の雷が晴夫を直撃。
目を覚ますとそこはなんと、40年前の東京。
途方に暮れ、転がり込んだ演芸場で出会ったのは、マジシャンだった若き日の父(劇団ひとり)と、助手を務める母(柴咲コウ)だった‥‥。

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劇団ひとりが監督・原作・脚本を手掛け、自ら出演もしていることで話題の映画です。

自分のうだつが上がらないことを、どこかしら境遇のせいにしている晴夫。
そんな晴夫が過去にタイムスリップし、自分の未来を変えるべく奮闘する
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
的な映画かと思いきや、全く違いまして。

いわば、タイムスリップなんておまけ。
ひょっとしたら、晴夫の妄想の可能性も。

どんな人間も、男と女が出会って産まれているのです。
そしてその時の状況や両親の感情は、子はどうやっても知ることはできず。
親から話を聞いたとしても、詳細や事実は絶対に知れないですから。

神のいたずらか、そのことを知ることになった晴夫。
それは、自分の知らされてた事実とは異なり。
その真実と、自分の知る未来が重なった時、晴夫は‥‥。


グッと来ましたね。
泣きそうになっちゃいましたよ。
不器用な父の想い。優しい母の強さ。
いい話でした。
そして、いい映画でした。

それこそ昔、小さなライブで一緒になったりしていた頃
銀座であった劇団ひとりの単独ライブを見学させてもらい、一人コントの面白さに驚かされ
「陰日向に咲く」を読んで、作家の才能に驚かされ
「キス我慢選手権 THE MOVIE」を観て、その役者力に驚かされ
この「青天の霹靂」を観て、監督としての才能にも驚かされてしまいました。
同じ人間に、4度も驚かされてしまった。
なんだかなあ~。


☆個人的見どころ
 ・父の想い、母の強さ
 ・吹き替えなしのマジック
 ・聞こえてるよ