怖いよクロエちゃん!

映画とカレーと藤井-1385366650064.jpg 

『キャリー』
狂信的なクリスチャンの母に育てられたキャリー(クロエ・グレース・モレッツ)。
いつもおどおどしている彼女は、学校でも変人扱いされ、鬱屈した毎日を送っていた。
そんなキャリーには、激しい興奮状態に陥ると、テエキネシスでまわりの物を動かしてしまう超能力が。
そんなある日、なんと彼女は、人気者のトミーから、女子学生の憧れである、卒業前のプロムパーティに誘われる。
キャリーは母の反対を押し切り、参加を決意するが、その裏では残酷ないたずらが仕組まれていた‥‥。

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1976年にも映画化され、大ヒットしたスティーブン・キングのホラー小説「キャリー」。
最近引っ張りだこの若手人気女優、クロエ・グレース・モレッツ主演でリメイクです。

狂ったようにキリスト教を信仰する母親。
それはもう、独自の解釈と言わざるを得ないほど訳の分からない教えを、娘のキャリーに強要するまでに。
原作ではどうなのか分からないですけど。
この母親の頭のおかしさが、もうワールドクラスで。

パート先(?)のクリーニング屋(服屋?)でも、その異常性を発揮。
近所付き合いも、もちろん一切なし。
なんか、あまりに異常過ぎて、違和感を感じてしまって。
偏執的でも、せめて外面は良くあったりすると、リアリティが増した気がするのですが。
さすがに「そんなやつおらんやろ~」と思ってしまいました。
いや、いたとしても、それまでにどこかで問題を起こしていそうなレベルだったので。

そして、キャリーをいじめる生徒たち。
前に観た「キックアス2」もそうでしたし、こういう学園物を観ていると、いつも思うのです。
アメリカの高校(時には大学も)には、アホしかおらんのか?と。

限度を知らない、執拗なイジメを繰り返し。
必ずいる、女王様気取りの女生徒とイエスマンな取り巻き。
そんな女子グループに気に入られようと、ヘコヘコしている男ども。
行動はガキっぽいのに、性のことには貪欲で。
なんか見てて、気分悪くなっちゃうんですよね。
映画上の演出とはいえ、ほんまにこんな学生ばっかりなの?と疑問に思ってしまいます。

そんなこんなで、あまりにも不自然な追い詰められ方をしてしまったキャリーが、あまりにも不憫で。
まあ、普通の感覚と特別な能力を持った女子が、不幸にも悪魔の化身みたいにされてしまう物語なんでしょうけど。ねえ。

あと、やっぱりクロエ・モレッツがキャリーを演じるには、かわいいし健康的過ぎたような。
もっと痩せ細ってたり、見るからに陰鬱な雰囲気だったらなあ。
メイクや髪型・服装で、暗い雰囲気にはされていたけど、隠しきれてなかった気がしたので。

とは言え、クライマックスは、さすがの迫力でしたね。
いじめっ子への怒りが爆発したキャリーに、爽快さと同時に、背筋が寒くなるような怖さを感じました。
子供の頃に見た、「バビル2世」のヨミを思い出しましたよ。

ほぼストーリーは同じらしいのですが、オリジナル版の方も観たくなったなあ。
(観てないんかい)


☆個人的見どころ
 ・クロエちゃん大暴れ
 ・女王生徒のバカっぷり
 ・キチ○イかあちゃんの迫力