少林寺復活!


映画とカレーと藤井

『新少林寺/SHAOLIN』

20世紀初頭の中華民国。

辛亥革命の以降、中国全土で争いが絶えず混沌としていた。

登封市にある少林寺の僧侶たちは、戦火で負傷した人たちの救助を続ける毎日。

そんな中、粗暴で傲慢な将軍候杰(こうけつ/アンディ・ラウ)は、逃亡した敵の大将を追い、少林寺の中にまで踏み込む。

僧侶たちの目の前で敵を撃ち殺した候杰は、少林寺をも愚弄し去って行った。

しかし、そんな候杰も部下の裏切りに遭い、すべてを失ってお尋ね者に。

そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、少林寺の料理係(ジャッキー・チェン)だった‥‥。



カンフー映画だ!わー!

僕らの年代は、バリバリのジャッキー世代ですから。

カンフー映画にワクワクしてしまうのはこれ当然。

あのジェット・リー(当時リー・リンチェイ)を一躍スターにした映画「少林寺」が公開された頃、僕はまだ小学生だったでしょうか。

自分のお金で映画なんて行けない僕は、テレビのCMや映画館の看板を観てワクワクソワソワしてたもんです。

そんな「少林寺」を冠した映画が、また新たに復活!

しかもジャッキーも出演!

カンフー好き・ジャッキー好きなら観るしかないでしょうよ。


あいかわらず、少林寺のカンフーアクションは最高にカッコ良いです。

それぞれの僧侶にキャラがあって、それぞれまた強いっていうのもシビレるんですよね。

修行のシーンがまた良いんですよ。

坊主頭の修行僧たちが、ビシッと並んで型を決めていく稽古のシーンはそりゃあもう壮観で。

願わくば、もっとカンフー対決のシーンが観たかったですな。

いや、たっぷりあったんですけどね。もっともっと。欲張りなんです。

あと、できればワイヤーをもうちょっとさりげなく使って欲しかったです。

もちろん見えてたわけじゃないですけど、ちょっと丸出しのところが多かったので。


ストーリー的には、全体的に重苦しいムードでした。

内戦中が舞台だから仕方ないかもですけど。

終盤の方とかは、観てて胸が苦しかったですね。

決して救いがないわけではなかったですけど、明るい映画好きの僕としては、若干つらかったです。


セットがすごいんですよ。

実際の少林寺も全面協力らしいんですが、少林寺自体は今は観光地にもなってるそうで。

激しいロケには使えないとのことで、全国のお寺をリサーチし、結局、少林寺をセットで作っちゃったそうな。

その作った少林寺を、惜しげもなく壊しまくる豪快さ。すごい!

制作費あるな~。


関係ないですけど、馬は大丈夫なんだろうか。馬。

結構無茶なアクションやらされてたような。馬。

ケガがなければいいんですけどね。馬。


ジャッキーはメインどころではないんですが、この作品のキーマンで。

もちろんアクションの見せ場もありましたよ。

すっかり老け役が似合うお年頃になってきましたな。ジャッキーも。

独特の柔らかさもあって、ジャッキーにぴったりのほっこり役でした。

そろそろ、「酔拳」とかジャッキーが若い頃にやってたカンフー映画の、師匠役をやって欲しいっすな。

若くて有望な新人をどっかしらから連れてきて。

「ベストキッド」よりも、もっと泥臭いやつを。ぜひ!


久しぶりに本格カンフー映画を観れて、僕は満足満足でございます。



☆個人的見どころ

 ・少林寺VS軍隊

 ・ジャッキー料理アクション

 ・頑張る馬たち


(11月19日公開)