あの三池崇史監督が初3D映画を!


映画とカレーと藤井

「一命(2D)」

江戸時代初頭。

太平の世となって合戦もなくなり、食い詰める浪人たちが急増。

彼らの間では、大名屋敷で切腹をさせてくれと申し出、面倒を避けたい家主から、士官の口や金品をせしめる『狂言切腹』が流行していた。

ある日、井伊直孝の屋敷に、津雲半次郎(市川海老蔵)という初老の浪人が現れ、切腹のために玄関先を貸してくれと申し出る。

しかし、応対した家老は、「当家では狂言切腹は通用せん」として、実際に腹を切らされた若い侍・千々岩求女(瑛太)の死に様を話し始める‥‥。



1968年の「切腹」という映画のリメイク的作品です。

かなりの名作らしいですよ。

いずれ観てみねば。


僕の好きな三池監督の初3D作品だったんですが、2Dで観てしまった自分‥‥

だって!僕の観たシネコンでは、2Dは大きい劇場で、3Dが小さい劇場やったから!

どうせなら大きいスクリーンで観たいじゃない!そうじゃない!そうじゃない?

でも、殺陣のシーンとか迫力があったので、3Dで観ても良かったかな‥‥。


役者さんたちの力をものすごく感じる作品でした。

特に主演の海老蔵さんの存在感は半端じゃないですね。

最初芝居がかっている感じに見えたんですが、話が進むにつれ、そうある理由も分かってきたりして。

最近どんどん演技派で名を上げてきている満島ひかりさん(半次郎の娘・美穂役)も素晴らしかったですし。

脇の人たちもみなさん、力のある方ばかりで。

引き込まれるように観てしまいました。


ただ、観てもらえれば分かると思いますが、めちゃくちゃ痛そうなんです。

いや、なんなら観てるこっちも痛くなるくらいの。

今まで観た映画の中で、3本の指に入る痛さでしたよ。

ま、他の2本はすぐ出てきませんが。

あそこまで痛そうにする必要あるんだろうか?きっとあるんでしょうけど。

痛そうが苦手な僕には、かなりしんどいシーンでした。


武士の面目がそんなに大事なのか。

今の価値観では考えられませんが、それがなにより優先される時代が確実にあったんですな。

切腹が素晴らしいとは思いませんし、絶対に嫌ですが、現代の男たち(僕もですよ)に欠けている大事な何かがある映画でございました。



☆個人的見どころ

 ・半次郎の生き様

 ・求女の死に様

 ・武士の面目