実話がモデルだそうですよ。


映画とカレーと藤井


「天国からのエール」

沖縄県本部町で生まれ育ち、小さな弁当屋を営む陽(阿部寛)。

静かでのんびりした町だが、若者たちには刺激のない町だった。

ある日、弁当を買いに来た高校生たちが、バンドをやりたくても練習場所がなく、くさっていることを知った陽。

彼は、高校生たちが練習するための音楽スタジオ「あじさい音楽村」を、私財を投げ打ち、自分の手で作る。

しかも使用料はタダ。

ただし条件は、きちんと挨拶をすること、赤点は取らないこと、譲り合って使うことなど、学生としてごく当たり前のことだった‥‥。



実話なんですね。ええ話です。

なにがすごいって、一番は阿部さんの存在感ですよね。

暑苦しいまでに情熱を持った前半から、命の火が消えそうになる終盤まで。

まるでモデルになった御本人が乗り移ったかのような熱演でございました。

もちろんどんな方かは僕は存じ上げませんけれども。なんとなく。


こういう大人がいっぱいいると、もっとよい町よい国になっていくと思うんですけどね。

ただ、こういう一人目立つ大人が出てくると、それをよしとしない大人がまた茶々を入れてきたりしよりますから。

特に都市部だと。

沖縄というのんびりした土地柄と、奥さんはじめ家族の理解があったのが、こういう素敵な物語になった大きな要因でもあるんでしょうな。


ただ、実話を基にしているからか、映画としては地味な作品で。

もちろん、無理矢理感動させようとしてクサいエピソード入れる必要はないんですけどね。

僕もそういうの好きじゃないですし。

とはいえ、映画としての盛り上がりも必要ですし。

その辺のバランスが難しいとこなんですかね、きっと。


陽さんという方は、いっぱい響く言葉を残してらっしゃるんですね。

もっと若い頃に聞いていたら、単純な僕はもっと感化されていたかも。ええ。



☆個人的見どころ

 ・阿部さんの熱演

 ・桜庭ななみさんかわゆす

 ・沖縄料理