その昔、日本は貧しかったのです。
「エクレール・お菓子放浪記」
戦時中のある街。
空腹からお菓子を盗み逃げるアキオを、1人の刑事が捕まえる。
しかし、刑事はアキオを咎めることなく、菓子パンを与え、その味は彼の心に深く刻まれる。
その後、厳しい感化院、お金にがめつい東京の里親、旅芸人の一座と、落ち着いた暮らしを求め点々とするが、戦争は激しさを増すばかり。
そんなアキオの支えは、かつて感化院の音楽教師・陽子が歌ってくれた「お菓子と娘」という歌と、彼女がくれたお菓子作りの本だった‥‥。
いや~、重いっす‥‥。
予備知識なしで行ったんですが、てっきりお菓子職人の修行の旅の物語か何かかと思いきや。
お菓子を食べたくても食べれなくて、そこに夢を膨らませる少年の話だったんですな。
当時の日本は、アキオ少年くらい、いやそれ以上に悲惨な生活を余儀なくされた子供たちがたくさんいたんでしょうけど。
それでも、アキオのついてなさっぷりを観てるのはツラくてツラくて‥‥。
アキオ役の少年は、ザ・児童劇団のようなお芝居をする子で。
あまりに良い子すぎて、本当にこの大変な時期にこんな良い子がいたのか?と、変な疑いを持ってしまいました。
とか言いつつ、ラストのところでは涙ぐまされてしまいましたが。
うんうん。
しかし、エピローグ的なところは、ちょっと余計だった気も。
だって‥‥ねぇ。
あれとあれが‥‥え?マジで?みたいな。
言えないっすけどね。
しかし、不況だ仕事がないだ給料が家賃を下回っただ(最後は自分)言っても、現代の日本は恵まれてますな。
ちょいとコンビニに言って、100円ちょっとも出せばおいしいスイーツが買えるんですから。
って、こういう戦中戦後貧しい時期系の映画を観ると、いつも思ってしまう私。
不況+震災で大変な今こそ、贅沢は敵だ精神を再び掘り起こさねば。
お金を使って、経済を回すのも必要ですけどね。
こういう映画は、小学校の体育館でぜひ。
☆個人的見どころ
・アキオ少年のツイてなさっぷり
・陽子先生の美声
・強欲ババア役のいしだあゆみさん