太平洋戦争時の実話だそうです。


映画とカレーと藤井


「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」

太平洋戦争末期。

日本から2000キロ離れた、重要な軍事拠点であるサイパン島に送られた大場栄大尉(竹野内豊)。

しかし、圧倒的な戦力差をもってアメリカ軍に攻め入られ、サイパン島は米軍に占拠されてしまう。

幹部たちは自決し、民間人も飛び降り自殺を続ける悲惨な状況の中、大場は投降も玉砕もせず、生き残った兵隊と民間人を引き連れ、山にこもる。

神出鬼没にゲリラ戦を繰り広げる部隊をアメリカ軍は恐れ、いつしか指揮官である大場に畏敬の念を込めて、「フォックス」と呼ぶようになっていた‥‥。



わずか50人足らずの兵力で4万5千人の米軍を翻弄し、多くの民間人の命を救った大場栄大尉の実話を基にした作品だそうです。

戦争というのは異常なものです。

日本もひどいことをしたし、ひどいことをされたし。それが戦争なのです。

自決や玉砕は、平和な今だからこそおかしいと思えるのですが、当時はそれを受け入れざるを得ない精神状況だったのでしょうし。

そんな戦時中の、しかも最前線という普通では想像もできないような状況の中、冷静にたくさんの命を救った大場大尉という人物を、僕は知りませんでした。

本当にすごいです。

その事実を知れただけでも、この作品を観れてよかったです。


実際にサイパンでもロケをしたという戦闘シーンも大迫力で。

たくさんの兵士が勝ち目のない相手に突撃し、バタバタと倒れて行く状況は、映画とはいえ胸が痛かったです。

言い換えれば、それくらいリアリティのある映像だったんですけど。


後半は、山にこもってのゲリラ戦だったのですが。

一転、そこはなんかゆったりに見えたような。

いや、劇中でもつらい状況に描かれていたのですが、実際は、もっともっと極限状態だったんじゃないかと。

四方を敵に囲まれ、なんの援助もなく、過酷なジャングルで何ヶ月も過ごすというのはとてつもなく厳しいことだと思うのですが。

なんだか、あまり悲惨さが伝わって来なかったのが、僕は惜しいなと思いました。


とはいえ、ラストはグッと来ましたけどね。

欲を言えば、その後の話を一文ででも知りたかったです。

は~、戦争っていや~ね。



☆個人的見どころ

 ・偉大な軍人さん

 ・壮絶な戦闘シーン

 ・やっぱりかわいい井上真央ちゃん