実話を基にした感動作です。
「おにいちゃんのハナビ」
世界一の花火が打ち上げられる「片貝まつり」が行われる、新潟県の小さな町。
病気がちな16才の娘・華(谷村美月)の療養のため、須藤一家は5年前にこの町に引っ越してきた。
その片貝まつりの日・9月9日に、半年間の入院生活を終え自宅に戻った華は、兄の太郎(高良健吾)がその間に引きこもりになっていたことを知る。
両親はなすすべもなく見守っているだけだったが、華は昔の優しく明るい兄を取り戻してもらおうと、あらゆる手段を使って太郎を外に連れ出そうとする。
その甲斐あって、太郎は徐々に昔の自分を取り戻すが、ある日、華が自宅で倒れて‥‥。
いや~、泣いたっす。泣いたな~。
やっぱり花火っていいですね。
日本人は花火が大好きだ。
華やかなのに儚くて。
それをこんな風に、さらに素敵に打ち上げるお祭りがあったとは知りませんでした。
クライマックスあたりはず~っと泣いてしまってましたよ。
あんまり泣ける泣けるっちゅうと、これから観る人のハードルが上がってしまいますが‥‥。
高良さん、谷村さんの自然な演技が良かったですね。
まるで本当の兄妹のようで。
それを見守る両親の、大杉漣さん、宮崎美子さんも素敵で。
しかし、宮崎美子さんは、なんぼほどお母さん役をやりはるんだ。
今年だけでも何本観たか。
なんかもう、僕のオカンでもあるような気さえしてきました。言い過ぎか。
でも、あの柔らかい優しい空気感が、昔ながらの日本の柔和な母親像にピッタリなんでしょうな。
感動的な実話を映画化するって、何気に難しいと思うんですよね。
元々ハードルが上がってますし、泣けるように作らないとって、演出を過剰にしちゃいがちな気がするんです。
実際、そういう映画もいくつもありましたし。
でも、この映画は意外なほどシンプルな作りで。
「ここ泣くとこ!」みたいな、押しつけがましい感じは特にありませんでして。
なので僕は、気付けば涙がたれてしまっているような、そんな感じで観てました。
垂れ流してしまってすみません。
僕はいつものように映画館の前の方で観たのですが、みなさんにもそれをおすすめしますよ。
映画館の大きなスクリーンで観ると、花火のシーンが臨場感たっぷりに、それこそ本物を観ているような気分を味わえるので。
映画館で観て良かったな~と、じんわり思える素敵な映画でした。
☆個人的見どころ
・とにもかくにもラストの花火
・強い兄妹愛
・谷村さんの体を張ったスキンヘッド