アルゼンチンで大ヒットし、第82回アカデミー賞の外国語映画賞に輝いた作品です。 

スペイン=アルゼンチン合作映画。


映画館を漂流中。-瞳の奥の秘密


「瞳の奥の秘密」

アルゼンチンの刑事裁判所を退職したベンハミンは、25年前に起きた忘れがたい事件をモデルに小説を書くことを決心。

かつての上司で、今は判事補のイレーネを訪ねる。

それは1974年、銀行員の夫と新婚生活を満喫していた女性が、自宅で惨殺された事件。

当時担当だったベンハミンが捜査を始めて間もなく、テラスの修理をしていた2人の職人が逮捕される。

しかしそれは、拷問による嘘の自白だった。

独自に真犯人を見つけようとするベンハミンだったが、その捜査は困難を窮める‥‥。



これは!深い!

正直、何も期待せずに観に行ったんです。何の予備知識もなく。

前に同じ劇場で他の映画を観た時、おばさまたちがたくさんこの映画に詰めかけてまして。

隠れた話題になっている映画なのかと思って後日観てみたら‥‥ええ、納得です。

かなり見応えのある作品でした。


丁寧な前フリから来る、ラストの畳み掛けは圧巻でしたね。

犯人を追うベンハミン。真実と規則の間で揺れるイレーネ。被害者の妻を忘れられない夫‥‥。

「ここで終わりか~」と思ったらまた次の真相が出てくる!の連続で。

さらに、良質なサスペンスミステリーなのかと思っていたら、実はそれにからめた純愛の物語だったという。

う~ん、あまり言いたくない!

言って期待値を上げたり、いろんな推測をせず、頭真っ白で観に行って下さいな。


ただ、最初がちょっとゴチャゴチャしてるんですよね。

現代と25年前を行き来するし、登場人物もワラワラ出てくる上に、スペイン語(かな?)の耳慣れない言葉が飛び交っているので。

ちょっと心折れそうになっちゃいました。

でも、そこを我慢して乗り越えれば、後半は引き込まれること請け合いです。


終わってからしばらく、鳥肌がおさまりませんでした。

泣きはしませんでしたが、とても感動したのです。

こういう愛の見せ方もあるんすな~。



☆こんな人におすすめ

 ・サスペンスミステリー映画好き

 ・純愛の映画も好き

 ・長年告白していない相手がいるあなた