役者としても大活躍の銀杏BOYZ・峯田和伸さん主演作品です。


映画館を漂流中。-ボーイズ・オン・ザ・ラン


「ボーイズ・オン・ザ・ラン」

弱小玩具メーカーに勤める田西(峯田和伸)は、さえない日々を送っている。

同僚のちはるに恋をしているものの、どうアプローチしていいかも分からない。

ある日、ひょんなことからライバル会社のやり手営業マン・青山(松田龍平)に相談を持ちかけると、彼の手助けで少し彼女との距離を縮めることができた。

しかし、風邪で寝込んでいる彼女を見舞いに行った田西は、そこで大失敗をやらかしてしまい‥‥。



いや~、熱い映画です。

なんと言いましょうか、熱くて真っ直ぐだからって、何事もかなうわけじゃないんですな。

そんな人生のモヤモヤ感を、モヤモヤしたまま終わらせて、現実の厳しさを教えてくれる映画でした。


峯田さんはミュージシャンなのに、役者としても達者でらっしゃいますね。

内気で弱気な田西の、腹立たしいほどオドオドした部分と、引くぐらい振り切った部分を完璧に演じきっておられました。

鼻水もしょんべんも、時にはせーしまで撒き散らしての熱演。汚くも熱いっす。

原作のマンガは読んでませんが、峯田さんはハマリ役だったんじゃないでしょうか。


脇を固める役者さんたちも素敵でした。

マドンナ役の黒川芽以さん、敵役(?)の松田龍平さん、社長のリリー・フランキーさん、アル中社員の小林薫さん、ベテランソープ嬢のYOUさんなど。

なんか、それぞれが自然というか、リアルで良かったです。

それぞれがダメな部分を抱えていて。

こんな人いるやろうな~というか。


ただ、この映画はこれでありなのかもしれませんが、個人的にはもっとスカッとしたかったですね。

全部が全部うまく行かないのがリアルなのかもしれませんが、やはり映画はスカーッとドカーンと終わってくれないと。

ええ、完全に個人的な好みです。


不勉強なもので、ミュージシャンとしての峯田さんはよく存じ上げないのですが、役者としての峯田さんは個性的で好きなので、次作も期待しております。

あ!この映画のエンディングテーマはめっちゃカッコ良かったですよ。

銀杏BOYZ、聴いてみようかな~。



☆こんな人におすすめ

・青春のモヤモヤ映画好き

・人生のモヤモヤを抱えている人

・殴りたいヤツがいる!